コロナ禍の父親「仕事と家族が地続きになる」

食事は家族と一緒の「新しい日常」を生きる

山崎:仕事では、お客様の生活も含めたさまざまな話をお聞きして、そのうえで商品のプランをご提案しています。私がプライベートで経験したことがお客様の役に立ったり還元できたりする部分もある。

ですから、もともと仕事とプライベートを切り替えるつもりもないというか、マルチタスクであちこちに振り回されている感覚はないんです。その時々の流れに乗っている感じで、いちいち気持ちを切り替えて「今から仕事するぞ!」「料理作るぞ!」って力を入れている感じはありません。

岡村:私も同じ感じで、オフィスではなく家にいることでタスクの振り幅が増えただけ、という感覚です。「次は打ち合わせ」なのか「次は買い物」なのか、はたまた「子どもの宿題を横で見ながら『終わるまでゲームはダメ!』と言い続ける」のか(笑)。天気予報で雨が降るって言っていたから、今のうちに買い物に行っておこう、みたいなイメージです。

そう思えるのは、土日限定とはいえ、コロナの前も育児をそれなりにやってきたからだと思います。急にこういう状況になったわけではなく、休日にやっていたことが平日のデイタイムに差し込まれるようになった、という変化でしかない。

ただ、毎日をこなす大変さは当然あって、妻はフリーランスで融通が利く分、どうしてもしわ寄せが妻のほうにいってしまう。妻のメンタルに関して気を遣う部分はありますが、これまでも部下の表情からメンタルの様子を探っていたわけで、その対象が妻に変わっただけとも言える気がします。

対面以外の選択肢があることを知った

小山:アフターコロナの社会では、働き方はどのように変わっていくと思いますか?

岡村:「対面で会わないと失礼じゃないか」といった、情緒的な理由で制限されていたオンラインの方法論が市民権を得たので、今後もそれは根付いてくれるといいなと思います。1時間そこそこの商談のためだけに日帰りで広島まで出張に行っていたのが信じられないですよね(笑)。

とはいえ、取引先の方と飲みに行ったりすることが新しい情報のインプットになっていたことも再確認しています。Zoom飲みはせいぜい4人くらいまでが限度で、人数が増えると、カラオケで歌う順番を待っているときみたいな時間が生まれるじゃないですか(笑)。そういう意味ではやはり対面がいいと感じています。

山崎:出社できないという制限が生じたことで、実は膝を突き合わせる以外の選択肢があったことに気づけたのはありますよね。当社の場合は対面で1〜2時間の商談を繰り返して、契約をお預かりするまでに6〜7時間かけています。これまでは毎回ご自宅まで伺ったりオフィスにお越しいただいたりしていましたが、例えば3回お会いするうちの1〜2回はオンラインにするのもアリだとわかった。

:私の会社は、5月いっぱいでオフィスを解約することになりました。コロナの前も私はもともと月4回くらいしか会社に行っていなくて、リモートが中心でした。ですから、コロナが収束したあとも変わらず基本はリモートです。オフィス代って、ばかにならないですよね。

田所:WFH(Work From Home)はこのコロナショックで一気に導入に進んだので、もうコロナ以前には戻らないでしょうね。「成果をあげるためには、オフィスに行かなければならない」という考えが壊れ始めているように感じます。

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