コンパクトカークラスに初めて採用された2モーターハイブリッドは、極力モーターの力のみで走行するタイプで、強い加速力を得たいときや、エンジンのみで走行するほうが効率のよい高速クルージング時以外は、エンジンの力が駆動に回されることはほとんどない。
そのため、モーター駆動ならではのシームレスで力強い走りを楽しむことができるのが、最大の美点と言える。しかし、ガソリンエンジンモデルとの価格差は、グレードにもよるがおよそ35万~45万円と、決して小さくはない。
もはやハイブリッドとガソリンの価格差を燃費の良さで埋めるというのはナンセンスであるから、実際に試乗してみて、2モーターハイブリッドに魅力を感じればハイブリッドを選ぶといいだろう。
もちろん、日常生活のパートナーとして使うのであれば、1.3リッターガソリンエンジンでも過不足のない実力を持ち合わせている。
先進安全装備は抜かりなく標準装備
ホンダの先進安全装備としておなじみの「Honda SENSING」は、前後4カ所、合計8カ所のソナーセンサーに加え、新たにフロントワイドビューカメラを搭載したことで性能を強化。
誤発進抑制機能を後方にも対応するとともに、オートハイビームと、ホンダ車としては初搭載となる近距離衝突軽減ブレーキを追加した11の機能を標準装備とした。
また電動パーキングブレーキを採用したことで、ACC(アダプティブクルーズコントロール)は0km/hから作動するようになり、長距離ドライブでの負担軽減にも寄与してくれる。
一応、「BASIC」グレードにはHonda SENSINGのレスオプションも設定されているが、7万円程度安くなるだけでこの装備すべてを失うのは、むしろ損と言ってもいいだろう。
では、具体的にグレード展開を紹介していこう。新型フィットには、ハイブリッド・ガソリンともに、同様の5つのグレードが用意されている。従来は廉価版、最量販グレード、上級グレードとグレード分けされるのが一般的であったが、新型フィットにその法則は当てはまらない。
新型フィットのグレードは、装備の優劣というよりも、どういった仕様が本人にとって“心地よい”ものなのかで選べるようになっているのだ。
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