「好きを仕事にする」人がだいたい失敗する理由 DaiGo×鈴木祐「キャリア選択」を題に対談

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DaiGo:いろんな成功のスタイルがあるのに、「これに就けなきゃアウト」みたいなのはよくない。僕もそうですもん、東大に入らなかったらアウトって思って、入れなくて。それで研究者になろう、みんなに注目されるような研究者になりたいから学生のうちから何かしようって思ったんですけど、『Nature』に卒論が載るような人がいるじゃないですか。それで断念し、テレビにも出てみたものの大きい事務所でもないからそんな強くないし、雛壇とか出られるわけでもないし。

鈴木:タレントとして大成しようと思ったときはあったんですか?

DaiGo:一応ありましたよ。やっぱりテレビに出るからにはお金稼ぎたいなとか、レギュラー番組欲しいなとか愚かにも思った時期ありましたし。最初は特番欲しいなって思ったんですよ。パフォーマーの特番って、マジシャンなのでだいぶジャンルが違いますけど、セロさんとか、ああいう人すげーって思っていたんですよ。壁からハンバーガー出てくるし水槽に手突っ込むし、本物の魔法使いいるんだ!となりましたよ。

「思っていたのと違う」はもうさんざん

DaiGo:実際に1回だけ、1時間(特番が)あったんだけど、やっぱ(理想と)違うんですよ。打ち合わせがすごく大変だし。特番のメインってパフォーマーじゃなくてタレントですから。タレントがリアクションとるほうがテレビとしては価値があるんです。どんなにこっちが難しいことやろうと関係ないんです。タレントのリアクションがすべて。これで衝撃を受けるわけですよ、「あ、努力する方向間違えた……」って。

鈴木:それはモチベーション上がらないですね、確かにね。

DaiGo:そういうのばっかりでしたね。好きを仕事にしようとして「思っていたのと違う」っていうのはもうさんざん。

鈴木:適職選びの失敗の定番パターンですからね。

DaiGo:いっぱいありますよ。ニコニコ動画だって最初は挫折しました。YOSHIKIさんや堀江さん、著名人はニコニコ開設して最初の放送で3000人とか4000人とか入るわけですよ。僕(最初の放送で)入ったのは3人ですからね。でもYOSHIKIさんの1000分の1の価値だって考えたらまあ妥当かなみたいな(笑)。

鈴木:リアプレイザル(※)のお手本のような(笑)。

※現実に対する解釈を変えることで感情をコントロールする手法(『最高の体調』5章より)

DaiGo:そこで思ったんですよ。タレントとしての価値だったら1000分の1は妥当。ただ、ほかに何かあるだろう、分析力とか数字に対する執念とか、そこで勝負しようと思って。結果ね、ぶっちぎり1位なんですよ。すべてにおいてYOSHIKIさんの1000分の1ではないと思うんですよ。

冷静に考えたらパレオ(鈴木)さんがここにいるのだってすごい偶然ですもんね。どうキャリアプラン描いたらここにいるんだって(笑)。

鈴木:こんなキャリアプラン描きようがないですからね(笑)。本当偶然ですね。一定の方向性だけ決めて適当にやったらこうなったって感じですね。

DaiGo:方向性は決めていいんだけど、それ以外の部分は偶然をキャッチするために一生懸命ネットを広げとかないと。

鈴木:網を広げとく(※)って感じですよね、ずっと。

※『科学的な適職』では、視野を広げるための手がかりとして「仕事の幸福度を決める7つの徳目」を基に選択肢を拡大していくテクニックを推奨
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