「好きを仕事にする」人がだいたい失敗する理由 DaiGo×鈴木祐「キャリア選択」を題に対談

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鈴木:DaiGoさんのキャリア、なかなか面白い変遷たどっていますよね。

DaiGo:キャリアに関しては、「キャリアプランみたいなのはつくる意味ない」。不確定要素が多すぎるから無理だよねと。「未来がわかるんだったら、キャリアプラン考えるより株やったら」みたいな(笑)。

鈴木:キャリアに関しては考えずにいけばいいんですかね、その場その場で。

DaiGo:うーん、まあそうですね、僕も(キャリアプラン)考えていたんですけど、そのとおりにいかなかったですね。最初は研究者になりたかったんですよ。自分が好きな研究ができて、好きなことだけして生きていける、みたいなのがその先にあって。でも実際なった人に聞いてみたら、好きなことできないしお金も取ってこなきゃいけないし、指導教員に逆らえないし、しがらみも多いし。絵空事だったわけですよ。

そこで僕考えたんですよね、自由に好きなことやれるのって研究者以外にないのかな。そもそも、研究というか知識を手に入れる以外に好きなことあるんじゃないかなって。まさにソクラテス式問答法(※)ですよね。で、いろんなこと好きだしやってみたいから、とりあえず「より自由になれる選択肢」を取ろうっていうのだけ、ざっくり決めたんですよ。そしたらテレビよりも配信だし、講演よりもコンサルだし、っていうふうにどんどんなっていったんですよね。

※他人と問答するように、「根拠は?」「ほかには?」と多角的に自問自答を重ねていく思考法。

必要なのは価値観

鈴木:おおまかに価値観ベースで決めて動く、みたいなことですね。

DaiGo:間違えないでほしいのは、価値観を決めるのは大事だけど、選択肢を絞りすぎるのは違うよねってこと。柔軟性を残しておかないと。

鈴木:なるほど、視野狭窄問題につながることですね。

DaiGo:声を大にして言えるのは、自分は思ったとおりには人生全然いかなかったけど、思った以上にいったなと。僕の想像力の範囲を超えて成果が出た。だから適職を決めつけちゃうのは自分の想像の範囲内の成功しか出ないです、基本的には。

鈴木:それは最初からそうだったんですか?

DaiGo:いやもう挫折しすぎた。挫折したらもう二択しかないんですよ。挫折を受け入れずにどんどんしんどくなっていくか、受け入れて次に進むしかなくて。僕は挫折をしたこと、自分の計画が人生の前半でほぼ全部うまくいかなかったことで、「受け入れる姿勢」が生まれた。

鈴木:アクセプタンス(※)が成長したと。それによって人生の偶然をうまく取り込む方向に気持ちが変わったんですね。

※現実の状況について、変化や抵抗せずに理解しようとする態度。

DaiGo:パレオ(鈴木)さんは、最初はなんの職業に就いたんでしたっけ?

鈴木:もうずっと編集者ですね。でもキャリアプランはやっぱ考えなかったですね、明確にはね。

DaiGo:キャリアプラン考えなくてダメになる人と、考えたけどダメになる人といますよね。

鈴木:そうですね、あの差はなんなんだろう……。

DaiGo:キャリアプラン考えるときに価値観を入れているかどうかはある気がします。ダメな人って、自分のキャリアのピークだけ考えるんですよ。「40で起業する」とか、「40ぐらいで年収いくら」とか。逆に(もっと)飛んじゃえばいいんですよね。「どう死にたいか」とか。そこまでいっちゃうと遠すぎて、価値観的な考え方になるじゃないですか。

鈴木:確かに。具体的な年収とかを目標にしちゃうと、計測できるだけに失敗したときのへこみ方が半端ない。

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