――ほかにケアでアドバイスはありますか。
基本的なケアになりますが、過度なブラッシングはせず、日傘などを利用して紫外線を避けること。水分を維持するためにもドライヤーは乾き切る直前でやめておく。洗い流さないタイプのトリートメントもキューティクルを保護する効果があるので、傷みが気になる箇所を中心に使うとよいでしょう。
デリケートな人は「化粧品」タイプを
――自宅でのヘアカラーは、皮膚アレルギー試験(パッチテスト)を毎回必ず行う必要があると聞いたことがあります。
体質や肌状態により酸化染料に反応してかぶれる場合があるからです。かゆみ・腫れ・赤み・ぶつぶつや気分の悪さなどがみられ、ごくまれにアナフィラキシー症状を起こす人も。
原因となる代表的な酸化染料はパラフェニレンジアミン(別称:PPD)と記載があるものです。硫酸トルエン2.5-ジアミン、パラアミノフェノールと呼ばれる成分もアレルギー発症が多いとされています。一度かぶれた人は二度とヘアカラーは使用しないでください。
ちなみに、まれにかぶれによる炎症が原因で起こる抜け毛はありますが、酸化染料が薄毛や抜け毛の原因になることはありません。
――ほか、ヘアカラーを控えたほうがよいケースはありますか。
とくに腎臓病や血液疾患の方は身体機能が低下している可能性があるため、避けていただきたいです。病中病後など免疫が落ちているときや、生理中、妊娠中など皮膚が敏感になっているときも控えたほうがいいでしょう。
――ヘアカラーを使えない人でも白髪染めできるアイテムはありますか。
最初にお話した「化粧品」に分類されるアイテムですね。例えばヘアマニキュア。酸性カラーとも呼ばれており、酸性染料(タール色素)で髪の表面とやや内側を染めるもの。ヘアカラーのように脱色しないので負担をかけずにすみます。色持ちは3週間~1カ月程度で、シャンプーのたびに徐々に色が落ちます。
肌や頭皮に色がつくと落ちにくいという難点もありますが、付属の保護クリームやクレンジング剤(商品によっては付属なし)で防いだり落としたりできます。
ヘアマニキュア後にヘアカラーを予定している人は、思いどおりの色味に仕上げるためにも、3週間~1カ月ほどあけてヘアマニキュアの染料が落ちてからヘアカラーをすることをオススメします。
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