急増する「自宅で白髪染め派」が知るべき事実

「美容院でないと髪が傷む」の正しい捉え方

ホーユー株式会社 総合研究所 製品開発第1研究室 製品開発C3課 課長代理 薦田剛さん(写真提供:ホーユー)

一方、美容師さんは、髪質やカラー履歴、髪のダメージ具合など一人ひとりの状態を見て薬剤を使い分け、塗り方や放置時間を変えたり、途中で染まり具合をチェックして調整したりもします。つまり、業務用は美容師さんが各自でアレンジして使いやすいように作っており、美容師さんの技術によってヘアカラーによるダメージを少なく抑えています。

市販品を推奨しない美容師さんもいますが、それはお客様のカラー履歴を充分に把握できないことも1つの理由ではないでしょうか。カラー履歴に基づきキレイに染めたいのに、履歴がわからないと仕上がりが予想しにくくなります。もし市販品と美容室を併用する場合は、美容師さんに何を使ったか一言報告して相談するとよいかもしれません。

白髪染め製品は主に4つに分けられる

――市販の白髪染め製品を選ぶ際、注意点はありますか。

まずは箱に「白髪用」と記載があるものを選んでください。「白髪用」は白髪と黒髪のコントラストをなじませるよう作っています。「黒髪用」は色の作り方が違っており、白髪が染まらなかったり、不自然な色味になったりすることがあります。

種類は大きく分けて4つ、①ヘアカラー、②ヘアマニキュア、③カラートリートメント(リンス)、④一時着色料です。①は医薬部外品、②③④は化粧品に分類されます。

市販の白髪染めは、大きく4タイプにわけられる。①ヘアカラー、②ヘアマニキュア、③カラートリートメント(リンス)、④一時着色料、4つだ写真提供:ホーユー)

――最もメジャーと思われるヘアカラーは、どのような人に向いていますか。

永久染毛剤と呼ばれており、一度で髪を染め上げるのでしっかり染めたい人に向いています。薬剤のタイプとしては主に、泡、乳液、液状、クリームがあります。

全体を染めたい人は泡や乳液、液状タイプがいいでしょう。クリームタイプは狙った箇所に塗りやすいため生え際や伸びてきた根元の白髪などを部分的に染めたい人に向いています。

ちなみに、市販の男性白髪染めでいちばん売れているのは弊社の「メンズビゲン ワンプッシュ」という、2剤が同時に出る早染めのクリームタイプです。残ったら次にまた使えるため、手軽さや経済性を重視する方に選ばれています。目的や重視するポイントに従って選ぶとよいと思います。

――キレイに染めるコツや注意点はありますか。

一般的に髪が細く軟らかい人は染まりやすいです。太くて硬い髪質の人は薬剤が浸透しにくいので、白髪が気になる箇所にはたっぷり塗るほか、放置時間を規定の範囲内で延ばすといいでしょう。

温度は20~30℃の場所で行うこと。寒いところでは染まりにくいので冬場などは注意してください。2度目以降は伸びてきた根元の白髪部分を先に塗り、前回までの染料が残っている毛先部分は後から塗るのがキレイに染めるコツです。

ヘアカラーの後とくに1週間くらいは髪が傷みやすく色が落ちやすいので、ヘアカラー専用のシャンプーやトリートメントを使うことをオススメします。

ヘアカラーはアルカリ剤で髪を膨らませ、酸化剤との反応でメラニン色素を脱色して色を入れます。施術直後は髪が膨らんだままなので傷みやすく色も流出しやすい。専用のシャンプーはそんな髪を弱酸性の健康な状態に整えると同時に染めた色を美しく長持ちさせることができます。

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