花王が2700円もする「白髪染め」に込めた狙い 超高額商品は停滞市場の「起爆剤」になるか

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花王が5月下旬に発売する白髪染めの新ブランド「リライズ」。同社にとって最高価格帯の白髪染め商品となる(記者撮影)

「これまでにないまったく新しい白髪染めを投入する」。花王の高田精千・ヘアケア事業部長は高らかにそう宣言した。

同社は5月下旬から、白髪染めの新ブランド「Rerise(リライズ)」を販売する。今回発売するのは、白髪を黒髪に戻す「リ・ブラック」と、グレーに染める「グレーアレンジ」の2種類。リライズは使うごとに髪が色づく仕組みで、好みの色に近づくまでまずは3日間使用し、その後は週1回の使用で髪色を維持することができる。

価格は従来品の約3倍!

通常のヘアカラー剤であれば、風呂場の外で髪が乾いた状態でつけなければいけない。一方、リライズは風呂場でリンスをするように、髪に適量をなじませ、5分放置してからすすぐだけ。手間がかからないという特長を持ち合わせている。

今回の新商品で驚くべきは価格だ。花王はすでに「ブローネ」で白髪染めを展開しているが、リライズの価格はブローネの3倍となる約2700円(税抜き)。同社にとっては最高価格の白髪染め商品となる。花王は、なぜこのタイミングで高価格帯の白髪染めの発売に踏み切るのか。

背景にあるのが家庭用白髪染め市場の停滞だ。2009年度に676億円だった市場規模は、2017年度に589億円となり減少傾向が続いている(インテージ調べ)。

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