3密の「外国人収容所」で今、何が起きているのか

コロナを懸念する女性に対する暴力沙汰も

品川にある東京出入国在留管理局(東京入管)では、コロナを懸念する女性収容者に対する暴力沙汰まで起こっている(写真:Ken Galbraith/PIXTA)

晴天に恵まれた4月25日の午後、「東京出入国在留管理局(東京入管)」で収容されている外国人の解放を要求するデモは、最終目的地に近づいていた。品川のはずれにある入管である。

政府は声高に新型コロナウイルスの感染予防を訴えているが、収容施設は「3密」そのものである。近年、難民申請を行っている人を含めた非正規移民をめぐる環境は厳しくなっており、収容施設から一時的に釈放する「仮放免」の許可数も劇的に急減。デモはこうした環境悪化を受けたものでもあった。

女性1人に対して警備員7人が暴力

東京の最も人通りが多い中心地から都合よく離れた入管の周囲には主に倉庫が立ち並ぶ。この地域は週末にはたいてい無人となる。行進中の約150人のデモ隊の叫び声は、水を打ったような静けさに迎えられた。

しかし、デモ参加者が入館前の歩道に着いた時、奇妙で抑えられない音が上がった。クジラの声のように、近くにいる巨大で目に見えない動物の嘆きを連想させた。

それは、入管に収容されている人たちがデモ参加者に応える声だった。

この時、東京入管内では緊張感が高まっていた。状況を知る複数の弁護士によると、新型コロナについて質問をしていた女性の被収容者が武装した10人以上の男性警備員に取り押さえられた。弁護士の1人によると、ネパール人女性はその後連れ去られ、7人の警備員に暴力を振るわれたという。

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