35歳以上の人が、転職に成功する極意

35歳までとは、アピールするものが違う!

「正直、何をしている会社か全然知らなかった」と明かす増澤さん。2013年、39歳のとき、次に何をしようか、じっくり考えていた。

「35歳まではパワーがあるので、失敗しても何度でもトライできる。若いときは膝をすりむいてナンボ。だが、40歳になってくると、膝をすりむいてもらうのは若い人にやってもらい、いいものを持っている会社に行って、それを伸ばすほうが、より自分の力を生かせるのではないか。それまで自分がすりむいてきた経験も伝えられる。若くていい経営者がいる会社はないかと、2013年中はずっと探していた」

「いい会社」の3つの要素とは

そもそも「いい会社」とは何か。増澤さんは3つの要素を挙げる。

ひとつ目は、仕入れが強いこと。たとえば、他社よりも圧倒的に安く仕入れられれば絶対に儲かる。ふたつ目は、何もしなくても集客力があること。勝手に人が来る状態になれば、何を売っても儲かる。3つ目は、社長がきちんとしたビジョンを持っていること。ひとつ目、ふたつ目は車の両輪で、3つ目は方向を決めるハンドルだ。

3つの要素を兼ね備えた会社を探していたときに、鎌倉新書の社長から声がかかり、話を聞いてみた。

まず、仕入れ力。鎌倉新書は『月刊仏事』という雑誌など、仏事関連の出版物を発行している。だが、その売り上げはわずかで、実績のほとんどが「いいお墓」「いい仏壇」「いい葬儀」の3つのポータルサイトから得られる仲介手数料だ。葬儀業界の参入障壁は非常に高いが、業界内での雑誌の知名度と、ポータルサイトによって障壁を下げている。つまり、仕入れ力が強い。

次に、集客力。鎌倉新書はSEO(検索エンジン最適化)が異常に強い。「葬儀」で検索すると、「いい葬儀」のポータルサイトがかなり上位に表示される。

さらに、社長のビジョン。増澤さんは社長と何度も面談を重ね、質問とディスカッションを繰り返した。仲介ビジネスのいちばん怖いところは、業者の立場に立ってしまうこと。葬儀の内容を決める際に、故人や遺族の要望よりも高い商品を勧めがちだ。悲しみと混乱の中にいる遺族は、葬儀に関する情報も少ない中で、数時間以内に選択を迫られる。

「鎌倉新書に直接、仲介料のおカネを支払うのは業者。では、業者との関係はどうあるべきか」と社長に質問した。まさに「キラークエスチョン」だ。すると、明確な答えが返ってきた。

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