スーパーで主婦が買いだめした4食品の実売値 保存効く簡単調理品のほか免疫力も気になる?

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冷凍パスタ、うどん、焼きそば、ラーメン、担々麺、ちゃんぽん、ビーフンなどの冷凍麺も伸びている。

昼でも夜でもさっと調理できるため、通年であれば1年を通じて売れる、いわば「鉄板」食品だ。ただ、新型コロナ禍では、保存が効く特性が巣ごもりに適していると思われたのか、購買に拍車がかかり、自粛モードとともに売り上げ点数を伸ばしているとわかる。

なお、2020年になってからは、3月最終週が最も売れており、前年同期比の1.4倍にまで膨らんだ。

調理済みカレーの売り上げ増が最も顕著

ところで、最も売れた商品のなかで、すごい伸びを示したのが、調理済カレー(レトルトカレー等)だ。

温めてすぐに食べられるのは魅力で、最近は種類も増えてきている。全国の学校に安倍首相が一斉休校を要請した2月28日前後の2月最終週が最も売れており、前年同期比と比べると約4倍の売り上げ点数となっている。

休校時の子どもたちへ準備した側面もあっただろうし、さらにカレーは世代を問わず、誰もが好む。

なお、カレー、あるいは調理済カレーはスーパーマーケットでマグネット商品として使われてきた。マグネット商品とは、お客を寄せるもの。マグネット商品で儲からなくても、カレーはその他の食材や飲料のついで買いを誘発してくれるからだ。カレーならば具材、調理済カレーでも米や飲料などが客単価を上げると期待できる。

実際、調理済カレーが爆発的に売れていた2月最終週前後の平均売価を確認すると、ほとんど値上がりしていない(変化していない)。多くの購買につながった。

巣ごもり消費が、新型コロナウイルス後のライフスタイルにも影響を及ぼすかはまだわからない。ただ、すくなくとも現時点では、巣ごもり時代に人気のある食品がはっきりとわかってきたと言える。

坂口 孝則 未来調達研究所

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さかぐち・たかのり / Takanori Sakaguchi

大阪大学経済学部卒。電機メーカーや自動車メーカーで調達・購買業務に従事。調達・購買業務コンサルタント、研修講師、講演家。製品原価・コスト分野の分析が専門。代表的な著作に「調達・購買の教科書」「調達力・購買力の基礎を身につける本」(日刊工業新聞社)、「営業と詐欺のあいだ」(幻冬舎)等がある。最新著は「買い負ける日本」(幻冬舎)。

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