ニュージーランド「手厚い」経済支援の中身

対策について国民はどう思っているのか

ニュージーランドのアーダーン首相の対策には世界でも称賛の声が挙がっている(写真:REUTERS/Martin Hunter)

筆者宅のキッチンにある冷蔵庫には、1枚の紙が貼られている。大きさはA3ほど。書かれているのは、世界を席巻する新型コロナウイルスに対するニュージーランド政府の対策だ。紙ペラ1枚とはいえ、人類の敵、新型コロナウイルスに対抗するための「手引書」ともいえるもの。国内の各家庭に配られている。

4月20日現在で感染者と感染の疑いがある人の合計は1440人で、回復した人は974人、死者は12人にとどまっている。 ニュージーランドでは、他国の多くがウイルスの「封じ込め」を目標にしているのに対し、「根絶」を目指す。対策の厳しさでは世界でも指折りだ。

世界でも指折りの厳しい対策ながら、基本的な事項はA3の紙に十分に収まるシンプルさ。これは「警戒レベル」として知られ、一般人にもわかりやすくまとめられている。国民に各警戒レベルに応じた行動を起こしてもらうには、状況と対策の関係を把握・理解してもらうことが不可欠だ。

どんどん引き上げられる警戒レベル

警戒レベルは4段階に分かれており、どのような状況だから、何をしなくてはいけないかが書かれている。政府による対策は、国民が「何をしなくてはいけないか」の部分に当たる。

警戒レベルの採用が発表された3月21日の時点ですでに、危険度が最も低いレベル1を飛ばして、レベル2になっていた。2は、「感染拡大は抑えられているものの、市中感染の危険性が高まっている」という状況。入国規制の強化や、ソーシャルディスタンスの導入のほか、70代以上の人や持病を持つ人は外出自粛、企業は非常事態に備えての代替業務態勢案の検討を行う必要がある。

危険度が最も高いレベル4へ移るのに時間はかからなかった。23日に、「感染を抑制できず、危険性が高まっている」とされるレベル3へ。その際政府は48時間後にレベル4に引き上げることを国民に予告した。

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