PDCAが元凶!コロナ禍では現場最重視しかない

「無能な上司の計画」で信じられない大混乱が

「だから遅すぎたと言ってるんだ!」という声が現場では飛び交っていそうです(写真:Sipa USA/時事通信フォト)
世界中で猛威をふるう新型コロナウイルス。感染者が日に日に増加し、このままでは医療崩壊が起きるかという現場の悲鳴が届かないかのように、政府の対策は後手後手になっています。政府だけでなく、あなたの会社でも、経営層の後手後手の指示で現場が混乱していることはないでしょうか? 現場を混乱させる原因として、神戸大学大学院の原田勉教授は、「まず計画を立てるPDCAの考え方に固執しているため」と指摘します。では、どうすればいいのでしょうか? 『OODA LOOP(ウーダループ):次世代の最強組織に進化する意思決定スキル』を翻訳・解説した原田教授が、誰も経験したことのない危機を乗り越えるためのヒントを、アメリカ海兵隊の行動原則であるOODAループの視点で解説する。

事件は現場で起きているんだ!

「下士官は一流だったが、将校がダメだった」

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これは、日本軍に対する戦後の一般的な評価です。軍事に限らず企業経営でも、現場では問題が山積しています。しかし、本社にはそうした情報が届くことはほとんどありません。

それでも平時であれば現場の下士官なり中間管理職が優秀であれば組織は機能します。この場合、上司の仕事といえば、「あの件どうなっている?」と質問するだけで、具体的な指示をする必要がないからです。聞かれた部下は、「なんとかやっています」と答え、「しっかりやってくれ」と返すだけで、現場が優秀ならそれで回るのです。

いま、コロナウイルス対策でまさに医療現場では医療崩壊の危機に直面し、問題が山積している状況にあります。このような想定外の非常時となると、「なんとかやっています」とは答えられません。すると無能な上司が現場介入し、現場は大混乱となります。

大ヒットした刑事ドラマのように、「事件は会議室で起きているんじゃない! 現場で起きているんだ!」と叫びたくなる現場の人たちは少なくないのではないでしょうか。

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