事件は現場で起きているんだ!
「下士官は一流だったが、将校がダメだった」
これは、日本軍に対する戦後の一般的な評価です。軍事に限らず企業経営でも、現場では問題が山積しています。しかし、本社にはそうした情報が届くことはほとんどありません。
それでも平時であれば現場の下士官なり中間管理職が優秀であれば組織は機能します。この場合、上司の仕事といえば、「あの件どうなっている?」と質問するだけで、具体的な指示をする必要がないからです。聞かれた部下は、「なんとかやっています」と答え、「しっかりやってくれ」と返すだけで、現場が優秀ならそれで回るのです。
いま、コロナウイルス対策でまさに医療現場では医療崩壊の危機に直面し、問題が山積している状況にあります。このような想定外の非常時となると、「なんとかやっています」とは答えられません。すると無能な上司が現場介入し、現場は大混乱となります。
大ヒットした刑事ドラマのように、「事件は会議室で起きているんじゃない! 現場で起きているんだ!」と叫びたくなる現場の人たちは少なくないのではないでしょうか。
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