ホンダが2輪で挑む部品調達の大改革
コードネームは「C8G3」。ホンダの部品調達で今、歴史的な大改革が始まっている。
Cはコミューターを指す。2輪車で世界首位のホンダは年間1500万台の2輪車を生産するが、その中心は通勤・通学に使う排気量100~125ccのコミューター。その8割の部品を、グローバルで、3社程度の部品メーカーから調達する形に切り替えるのが「C8G3」である。
3社というのがミソだ。たとえば10社だと各部品メーカーが作るのは150万台分ずつで、規模の効果は知れている。だが3社なら500万台ずつとなり量産効果が大きい。
さらに調達先3社は中国、インド、東南アジアというように、必ず地域を振り分けるという。為替変動や地政学リスクの分散が狙いだ。輸送費がかさむことを考え合わせても、2~3割程度のコストダウンは可能とホンダははじく。
部品コストに危機感 熊本発の革命宣言
「ホンダのパラダイムシフトだ」。購買部門トップである山下雅也常務はこう断言する。というのもホンダでは長年、各国で部品の現地調達率をできるだけ向上させることを信条としてきたからだ。
現地調達のメリットは輸送費を抑制し、輸送工期を短くして部品在庫を削減できることにある。新興国の場合は製造コストも圧倒的に安い。
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