今どき新入社員活かす上司と活かせない人の差 企業の救世主になる?Z世代との向き合い方

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はじめに、Z世代とはどんな世代を指すのかを簡単に紹介しておきたい。定義に若干のゆれはあるが、1990年代中盤以降生まれをZ世代と呼ぶ場合が多い。

もともと、アメリカでの世代分類における、1980年代から1990年代に生まれたY世代の以後を指す言葉としてZ世代が使われるようになった。

日本においては、ゆとり世代の名前の由来となった“ゆとり教育”を受けたのが1987年生まれ以降と言われているので、世間で“ゆとり”と注目されていた時代の若者は、実はY世代だ。

デジタルネイティブか否か

では、Y世代とZ世代を分けるものは何だろうか。もっとも象徴的なのは、「デジタルネイティブ」であること。Y世代もITリテラシーは十分に高いが、アナログからデジタルへの移行期を過ごしてきたY世代に比べ、Z世代は物心ついた頃からデジタルだったのが圧倒的な違いだ。

例えば2020年大卒者の大半を占める1997年生まれで考えてみよう。Appleが初代iPhoneを発表した2007年時点で小学4年生。パソコンを飛び越えて先にスマートフォンを所有した人もいるほどで、SNSもYouTubeも日常に当たり前にある環境で育っている。

また、2011年の東日本大震災は中学時代の出来事。その後日本各地で起きる自然災害を目の当たりにして育ってきた。ちなみに、アメリカではZ世代の特徴として、2001年のアメリカ同時多発テロ後の世界で育ってきたことが挙げられる。どちらも大きな出来事を境に社会が一変しており、幼少期~10代で形成された価値観が上の世代とは異なるのだ。

価値観の違いという意味で雇用動向を見てみると、リーマン・ブラザーズの経営破綻に端を発したリーマン・ショックの影響で「派遣切り」が話題になったのが2008年。正規・非正規の格差拡大や“ブラック企業”という言葉が定着した時代に育っている。

また、IT業界を中心に若手起業家が続々と生まれたのも見ており、SNSのインフルエンサーやユーチューバーなど“雇われない生き方”があることも知っている。つまり、そもそも1つの会社で働き続けるつもりがなく、人それぞれいろんな生き方があっていい(よくも悪くも自分次第)と考えている、まさしく多様性時代の若者だと言えるだろう。

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