35歳シングルマザーがウルトラマンにすがる訳 1人で仕事と子育てに挑む彼女の心の支え

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「ウルトラマン」のコレクションで埋め尽くされた部屋に息子と2人暮らし。なぜウルトラマンにハマったのでしょうか(撮影:川本 史織)  
アイドル、女優、モデル、ミュージシャン、ダンサー、ライター、イラストレーター、漫画家――。日本最大の都市であり、多くの人とお金が集まる東京には「表現者」の女の子がたくさん集まっています。彼女たちはいったい何を夢見て、どのように生計を立て、どんな部屋で暮らしているのでしょうか。
女子部屋を撮り続ける川本史織の写真と、元地下アイドルで自らもライター業で生計を立てている姫乃たまが記す、「夢追い女子」のお宅訪問インタビュー第4回。

壁が見えなくなるほど「ウルトラマン」のコレクションで埋め尽くされている8畳の部屋。駅徒歩15分。キッチンがついた1Kの賃貸物件です。

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デザイン会社に勤めるウルトラの母さん(35歳)は、小学校に上がる前の息子さんと、この部屋で寝食を共にしています。

「ウルトラマン」は親子共通の趣味。ウルトラの母さんはウルトラヒーロー、息子さんは怪獣が好きなので、コレクションはどんどん増える一方です。ソフビ人形だけでも約400体。飾りきれていないグッズも棚にぎっしり収納されています。

もともと「ウルトラマン」もスーパー戦隊シリーズにもさっぱり興味がなくて、できるだけ子どもにも見せないように育ててきました。

「キャラクター物の服はダサいと思ってて、着せていませんでした。親のエゴですけど……」

しかし、いまでは親子で毎日「ウルトラマン」作品を観て、週末にはヒーローショーに通う生活を送っています。

ウルトラマンのファン歴はまだ3年。しかし部屋はグッズでぎっしり(撮影:川本 史織)

「ウルトラマンって新しいシリーズにも、過去のウルトラヒーローたちが出てくるから、玩具が古くならないんですよ。見続けるほど登場人物にも玩具にも愛着が湧いて、そこも好きなんです」

熱っぽく語る様子は往年のファンのようですが、ファン歴は意外にもまだ3年目。偶然見かけたヒーローショーに親子で強烈に心惹かれたその日、ウルトラの母さんはシングルマザーになったばかりでした。

彼女がどうして突然ウルトラマンに心惹かれたのか。そこには働くシングルマザーの苦悩と喜びがありました。

絶望から助けてくれたウルトラマン

3年前、夫が突然家から出て行ったきり戻って来なくなりました。

だらしない人ではあったようですが、さすがに小さな子どもを残していくとは思えず、しばらくはウルトラの母さん1人の稼ぎで、3人で暮らしていた家を維持していました。

彼女は高校を卒業してすぐに働き始めて、出産の前日にも出社していたほどの働き者なのです。

しかしそうは言っても、家賃も養育費も1円たりとも振り込まれない状態で、子育てと仕事をしながら生活を支え続けるのは不可能でした。

半年後、夫が戻ってくる気配もなく、次第に貯金も底をつきそうになったため引越しを決意。

「ただでさえ親の都合で子どもに悲しい思いをさせているので、これ以上息子の生活環境を変えて振り回したくなくて、同じ保育園の近くで物件を探しました」

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