ウルトラの母さんが、現在の会社に入社したのは10年ほど前のこと。これまででいちばん長く勤めています。
会社のホームページを見かけて直感が働き、社員の募集も何もしていませんでしたが、「何か一緒にできることはありませんか」とメールを送ったところ、すぐに「じゃあ“なんか”一緒にやってくれますか」と返信がありました。
その「なんか」という言葉のとおり、ウルトラの母さんはいろんな仕事をしています。
経理事務のような仕事もあれば、店頭での接客や、ものづくりの段取りをしたり……。
長いこと転職していないのは、いまの会社が性に合っているからでもありますが、いちばんの理由は「自分にしかできない仕事をもう探していないから」だと話しました。
「子どもが生まれて、究極の私だけの仕事ができたから」
この子の母親は私しかいない。ずっと求めていた自分にしかできないことが、息子の存在によって実現したのです。
わが子を愛する気持ちは強いですが、同時に過保護にはならないように気をつけています。
「私は両親から自分の好きにしなさい、人として間違ったときだけ叱るから、と育てられて、ほとんどの選択を委ねられていたんです。高校を卒業してすぐ好きな仕事に就けたのも、そのおかげでした」
独身のファンをうらやましく思うことも
自分が子どもの頃に親にしてもらってよかったこと、それから、してもらいたかったことを、わが子にしてあげたいと考えているのです。
趣味にはお金がかかるので、ヒーローショーの現場で自由にお金を使っている独身のファンの人を見てうらやましく思ってしまうこともあります。
しかし息子さんがいなければ、そもそもウルトラマンのファンにはなっていませんでした。息子さんと一緒に楽しめて、彼が喜んでいるからこそ楽しいのです。
お金はあるに越したことないけれど、毎朝ウルトラマンの映像を見ながら2人で支度して、保育園に送って、仕事に行って、夕方にはまた一緒にウルトラマンを見ているいまが、かけがえのない日々です。
「仕事も楽しんでるし、人生の時間が足りないです。オタクになると忙しい!(笑)」
平日は仕事、週末はヒーローショーで忙しいけれど、息子さんが生まれる前からずっと好きだった舞台を共に楽しめる喜びにあふれています。
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