仕事でテンパる部下の生産性を上げる3つの策 「任せ上手」になることで作業の質も向上する

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例えば上司から「チラシの作成」を指示されたとします。チラシが完成している状態を100点満点だとすると、アクションは、以下のようなものが考えられます。

・チラシのターゲットや狙いたい効果を考え、どんなチラシがいいか方向性を決める。
・チラシの用紙の大きさ、使う紙、レイアウトを決める。
・どんなキャッチコピーがいいか、色使いや文字のフォント、デザインを考えて決める。
・金額を入れるかどうか、どのくらいの大きさで表示するかを決める。
・チラシに最適な写真を選び、大きさや配置を決める。
・パソコンを起動し、文字をレイアウトして、フォントを変更。写真を挿入して、大きさを変え、色を加えたりしてデザインが完成。

100点満点を目指すなら、これらすべてを完璧にやりきる必要があります。

しかし、このとき80点を目指したらどうなるでしょうか? チラシの80点とはどんな状態なのでしょうか?

チラシが「いいチラシ」かどうかを決めるのは、細かいデザインよりも、そもそもの「コンセプト設計」の部分です。誰をターゲットにして、どんなコピーでどんなニーズを引き出し、関心を引いて認知度を高めるなり、購買意欲をそそるなりしてチラシの効果があがるコンセプト設計になっているかどうか、ここが重要です。コンセプト設計がズレていたら、チラシは効果をあげず、成果は上がりません。

むしろこの設計が不十分のままパソコンのソフトをいじくり始めると、余計に時間がかかってしまうことになります。

したがって、「80点のチラシ」を「コンセプト設計が確認できる状態」だとすると、実は作業量としては、手書きでさらさらと書き出すだけなので、20%の業務量で完了できます。

納期3分割法で作業効率&生産性アップ

そこで次は、納期を3回に分けます。

1回目は手書きのラフデザインを提出し、「コンセプト設計」について上司のチェックと修正案、承認をもらいます。2回目は手書きのものをパソコンに落として大まかなデザインや色、フォントなどをチェックしてもらい、3回目で完成品を提出する、という要領です。

また、80点の段階で上司のアドバイスと承認をもらうことができるので、作り込む際にムダに迷う必要がなくなり、作業効率も飛躍的にあがります。

さらに、100%の行動を実行した後でダメ出しをされると、一旦完成まで持って行ったものを、またイチからやり直さなければならず、時間的にムダなだけでなく、精神的なダメージも大きくなります。

つまり、「20:80の法則」を使えば、「作業を100%仕上げたのにやり直し」という不毛な二度手間を極限まで減らせるうえに、上司の期待する成果をつねに出し続けることができるのです。いうなれば、「80%主義」のほうが実際の生産性は高くなるといえるわけです。

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