中高年同士の結婚を阻む「年老いた親」の存在

お互いに「実家暮らし」だとなおさら難しい

中高年同士で結婚するにあたっては、老いた親との関わりも考えなければならない(写真:【IWJ】Image Works Japan/PIXTA)
晩婚化が進み、40代、50代の初婚婚活者が増えている。そうした婚活者の親は当然のことながら年老いており、結婚するにあたっては、自分の身の振り方だけではなく、将来的な親の介護も頭をかすめてしまう。
仲人として婚活現場に関わる筆者が、毎回1人の婚活者に焦点を当てて、苦悩や成功体験をリアルな声とともにお届けしていく連載。今回は、「中高年の結婚と親の関わり」について考えたい。

生まれてからずっと実家暮らしの47歳

地方公務員をしているという近藤昭夫(仮名、47歳)が、婚活相談にやってきた。身長は180センチ近くあり、スリムな体型で、髪型も公務員らしくすっきりとした短髪。とても清潔感のある男性だった。

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東京の中心地から電車で1時間半かかる地方都市に住んでいるが、生まれてこのかた実家を一度も出たことがないという。兄弟姉妹はいない、1人っ子だ。

「大学は、2時間近くかけて実家から通っていました。卒業後は地元の役所に就職をしたんです。今の職場までは、自転車で5分、徒歩でも10分程度。通勤にはとても便利です」

公務員だから給料は安定しているし、自立できるだけの稼ぎはあるのだが、実家暮らしは楽で、ひとり暮らしをすることもなくここまで来てしまった。

「就職したての頃は余裕がなかったので、昼食には前日の夕食の残り物や冷凍食品を母親に詰めてもらい弁当を持っていってましたが、最近は家に帰り、簡単なものを自分で作って食べて、時間までに役所に戻るような生活をしています」

実家では、83歳の父と78歳の母と同居していた。親も年々老いていくが、炊事、洗濯、家の修理などの日曜大工は、両親がしている。ただ、最近は高齢者の運転事故が多発しているので、両親が買い物に行ったり遠出をしたいというときには、昭夫が車を運転し、足代わりになっているという。

「家に食費として4万円入れていますが、それでも趣味に使えるお金はあるし、旅行にも行けるし、それなりに貯金もできる。そんな気楽さから実家を出ることを考えずにここまで来てしまいました。親にパラサイトしてきたつもりはないけれど、その楽チンだった生活のツケが、今になって出てきたのをひしひしと感じています」

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