パワポ資料50枚より人を動かす「うまい伝え方」 結局、ジョブズのプレゼンは何がすごいのか
そして、参照フレームを用いて、新しい概念を馴染みのフレームの中で説明した後は、そのフレーム内で、自社製品が他社製品とどう異なるのかという「Point of Difference(差別化ポイント)」を提示する必要があります(図表14)。
前述したジョブズのプレゼンでは、「賢さ軸」「使いやすさ軸」を用いて、iPhoneの特徴を紹介しています(図表0)。
相手の「参照フレーム」に合わせて
スマートフォン自体は、iPhoneが発売されたときには既に世の中にありました。
他社のスマートフォンは下半分にキーボードがついていたので、携帯の延長上という感じでした。
携帯は賢くないし使いづらい。他社のスマートフォンは賢いけれども、使いづらい。iPhoneは賢くて超簡単に使えると強調して、他社の製品とは違うものだ、というプレゼンテーションを行っています。
参照フレームと差別化ポイントの2つの方法を使えば、「謎めいたその物体」が自分の生活に革命を起こす存在なのだと、聞き手は理解します。
参照フレームは、年齢や性別、職業、出身国、年収や理系・文系といった、さまざまな立場や環境によって変わってきます。
サービスの料金を説明する際に、「六本木ヒルズのランチ3000円を食べるのと同じ金額で楽しめます」という表現になる場合もあれば、「スタバのコーヒー●杯分で楽しめます」となる場合もありえます。
相手の参照フレームに合わせて、「これは、その仲間にあたるんですよ」と結びつけることが重要です。
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