退屈な文章を「一生書き続ける人」に欠けた視点 なぜ仕事の文章も「面白い」必要があるのか

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「客観的」と「主観的」、2種類の「発見」はどちらがより面白いというわけではありません。厳密に区別できないこともあります。次に挙げるのは、2種類を組み合わせた例です。

●「最初にわかったのは、「オランダ語は横に読む」ということ。
●「最近ありますか? 検索しないで、自分で気づいたこと。」
(「風雲児たち」 2018年)

「風雲児たち」ポスター 2018年(画像:『言葉ダイエット』より)

「風雲児たち」は1979年のシリーズ開始以来、現在も連載中の歴史大河マンガです。2018年のお正月に、杉田玄白や前野良沢らが西洋の医学書を翻訳し『解体新書』を出版した際のエピソードがドラマ化されました。ドラマに合わせて原作マンガを広告するために作ったのが、このポスターです。

大事なのは共感もできる「発見」

キャッチコピーの「最初にわかったのは、『オランダ語は横に読む』ということ。」は「客観的発見」です。実際に翻訳したときのエピソードから拾ってきています。

一方、「最近ありますか? 検索しないで、自分で気づいたこと。」は「主観的発見」です。「最初にわかったのは、『オランダ語は横に読む』ということ。」だけだと、歴史好きにしか届かないポスターになります。そこで誰でも共感できる「発見」を追加したのです。

橋口 幸生 コピーライター

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はしぐち ゆきお / Yukio Hashiguchi

最近の代表作はスカパー! 堺議員キャンペーン、劇画 鬼平犯科帳25周年記念動画「鬼へぇ」、ANA、FRISKなど。TCC会員。ギャラクシー賞、グッドデザイン賞、ACC賞ゴールド、スパイクスアジアなど受賞多数。趣味は映画&海外ドラマ鑑賞。

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