逆境の中国ファーウェイ、打倒グーグルの策略 アメリカの制裁を受けつつ独自アプリを発表

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ファーウェイがグーグルの牙城に挑む(写真:東洋経済オンライン編集部撮影)
スマートフォン世界シェア2位に君臨する中国のファーウェイ。アメリカ政府から制裁を受ける同社は、世界中で牙城を築くグーグルにどう立ち向かおうとしているのか。独立系メディア「財新」の記者が分析した。

アメリカの制裁によって現在はグーグルと協力できない(中国の通信機器最大手)ファーウェイだが、少しずつ対応策を打ち出しつつある。

2月24日夜、ファーウェイはスペインのバルセロナで発表会を開催。自社の(アプリなど)モバイルサービス「HMS」とアプリストア「AppGallery」を、海外市場に向けて正式にアピールした。ベンチマークとするのは、グーグルのモバイルサービス「GMS」とアプリストア「Google Play」だ。

続いてイギリスのロンドンで、HMSを搭載したスマートフォンのHonor 「9X Pro」と「View30 Pro」を発表。3月から、世界の特定の市場で販売を始める。ファーウェイ消費者事業部門CEOの余承東氏は、「3月26日にフランスのパリで発表会を開き、今年上半期のフラッグシップスマホである『P40』を発表する。同機種にもHMSが搭載されるだろう」と予告した。

独自OSはまだ完璧なものではない

ファーウェイのさまざまなソフトウェアとハードウェアが発表されたことで、同社のスマホがいかにしてグーグルに依存した仕組みから抜け出していくかについて、ある程度明確な路線図が見えてきた。

本記事は「財新」の提供記事です

ファーウェイの独自OS「Harmony」はまだ完璧なものではない。まずは、(グーグルが開発した)オープンソースのOS「Android(アンドロイド)」とHMSの組み合わせを推し出す必要がある。

Honorブランドのスマホが先陣を切ってHMSを搭載し、海外市場に打って出ることは、P40にとって大きな実験的意義があるといえる。

市場調査会社Canalysのアナリストである賈沫氏は、「ファーウェイはHMSをユーザーに提供し、販売チャネルと消費者の反応を確認して一定量の情報を収集したあと、それをP40にフィードバックする必要がある。P40は同社にとって、今年最も重要な製品だからだ」と話す。

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