環境に配慮したら「肉よりも昆虫食」がいい理由 30年後、世界人口は95億人を超える可能性も

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危惧される食糧難に備え、すでに名だたる企業が昆虫食に参入の意思を表明しています(写真:つのだよしお/AFLO)

ページを閉じそうになったそこのアナタ。子どもの頃にテレビ番組で見かけたソレとはひと味違いますよ。

昆虫食って実は究極のエコロジー、サステイナブルフードだったんです。

昆虫食、もうムシできない時代なので

国内では深刻な少子化や労働人口の減少が叫ばれて久しい昨今。しかしながら、地球上では人口爆発の危機が迫っていることをご存じだろうか? 1950年の時点で25億人だった地球上の人口は、現在77億人、2050年には95億人以上に達するとみられている。

当記事は、『OCEANS』の提供記事です。元記事はこちら

今まで発展途上にあったアジアやアフリカ諸国の目覚ましい経済発展によるところが大きいのだが、皮肉なことに彼らが飢餓と困窮から抜け出すことで地球上の食糧生産が追いつかず、深刻な食糧難をも引き起こしつつある。

特に問題視されているのが“食肉”だ。家畜の飼育、特に牛は莫大な餌の生産を必要とするだけでなく、飼育中も反芻行為によって大量のメタンガスが発生する。また出荷後の輸送に伴う排気ガスの排出など、一連の過程すべてが温室効果をもたらし環境破壊の一因となっているのだ。

国連食糧農業機関によれば、地球上の温室効果ガス排出量の18パーセントは畜産によるものであると発表しており、途上国のさらなる発展によって今後もその値は増加していくと予想される。われわれも毎日のように肉を食べることはそろそろ止めるタイミングかもしれない。

そこで2020年、オーシャンズは昆虫食を提案する。タンパク質やカルシウムが豊富で生産も簡単、収穫までの日数も早い。天然の個体数も非常に多く、そうそう絶滅が危惧されることもない。つまり環境への負荷が非常に小さいのである。以上の理由も手伝ってか、名だたる企業が昆虫食に参入の意思を表明している。

環境への負荷が小さく、タンパク質やカルシウムが豊富な昆虫食(写真左:StockFood/AFLO、写真右:ARISA THEPBANCHORNCHAI/Getty Images)

例えば、無印良品が今春にコオロギせんべいを発売する。徳島大学の研究をベースに量産されたコオロギをパウダー状にして練り込んだものだとか。グロテスクな見た目に抵抗がある人も、原形を残していないものであれば食べやすそうだ。粉末状のコオロギから始めて、徐々に形をとどめたものにもトライしてみよう。

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