心の不調も見逃さない
一般的に、まじめで責任感の強い人は、期末の多忙な時期に頑張りすぎる傾向がある。睡眠衛生を心掛けても、つい仕事を優先しがち。「私に任せてください!」と張り切り、周囲からの信頼も厚い。しかし、睡眠不足の状態が続くと、心身にひずみが生じる。結果として、いつもならば難なくこなせたことが、はかどらないことも……。そこで無理を重ねていると、心の病に発展しかねない。
「3~4月にかけて、頑張りすぎて燃え尽き、うつ病になってしまう人はいます。うつ病は不眠に加えて食欲不振が伴うのが特徴です。眠れない、食欲がないといった状態が続くようならば、医療機関を受診しましょう。放置していると、うつ病の症状はどんどん悪化します。上司などの職場の人も、ご家族も、見逃さないようにしてください」(同)。
もうひとつ、今の時期、人事異動で仕事内容や上司が変わるなど、環境の変化によって起こる適応障害も起こしやすい。うつ状態や強い不安感、不眠、起床困難、出社時の吐き気、頭痛など、さまざまな症状が伴う。
「うつ病は、発症しやすい基本性格がありますが、適応障害は、大きなストレスを受けたときには、誰にでも起こりえます。ストレス環境が変わることで症状も改善しますが、職場環境を自ら変えることは難しい。心身に不調を感じたら、産業医などに相談してみてください。また、単なる寝不足という人も、不眠状態を放置することで、肩こりや頭痛、肥満、生活習慣病の悪化など、不健康な状態は加速します。睡眠衛生を見直し、寝不足を放置しないように、心掛けていただきたいと思います」と、林田院長は話す。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら