東大理Ⅲ4人合格させた母の揺るぎない教育法 子が小さい頃に得た感性はずっと支えになる
中学生、高校生になると、親の言うことを素直に聞かない場合もあるため、勉強に、向かわせるためには苦労を強いられることになるかもしれない。しかし生まれてからの3年間をうまく導けば、勉強を苦に感じない素直な子どもに育てることも比較的楽だということだ。
そんな理由から佐藤氏は、0〜3歳の素直な時期にこそ、短い文章の絵本を読み、童謡を歌ってあげてほしいと記している。それだけで、脳と心を育てられるからだ。もちろん大切なのは、一緒に楽しむこと。
感情とは非常に繊細なものだ。そのため高校生のように大きくなってからでは、感情に訴えることが難しくなる。だが心が柔らかな時期に基礎的な感覚を体で覚えさせれば、未知の他人の感情をも深く想像できる子どもに育つことになる。
それは同時に、相手を思いやる気持ちにもつながるはずだ。そう考えると、その段階でも(相手の気持ちを読むという意味においての)読解力が役立つともいえるかもしれない。
社会に出ると、生まれも育ちも考え方も違う人々に混じって、お互いの気持ちを思いやりながら生きていく能力が求められる。そのため3歳までに心を育てておくことが重要で、それはその子が社会人として生きていくためにも必要な能力だということになるのだろう。
3歳までは親の時間をすべて子どもに食べさせる
「三つ子の魂百まで」という言葉には、「3歳までは厳しく育てるべきだ」「いやいや、小さいので怒ってはいけない」と2つの解釈があった。どちらを選ぶかは親次第でもあるが、佐藤氏の場合は「3歳までは何があっても怒らない、ダメとも言わない、すべてを見守る」ことを基本方針にし、夫婦でそれを共有したのだという。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら