東大理Ⅲ4人合格させた母の揺るぎない教育法 子が小さい頃に得た感性はずっと支えになる

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さらに重要なポイントがある。最初の0〜3歳が、その後の成長の「基礎」として非常に重要だということだ。何事にも基礎は欠かせないが、子育てに関しても同じ。この時期に基礎を育んでおくことは、無視できないのである。

3歳までは、周囲の環境などを自身で判断できず、与えられた環境に身を置かざるをえない。したがって、親がどのような環境を子どものために用意するか、どんな言葉をかけるか、何を与えるかが大きな意味を持ってくるのだ。

とはいえ、「最初から完璧な環境で」と考えるべきではないと佐藤氏は言う。完璧にこだわりすぎると、結果的に追い詰められてしまうからだ。深く考えず、その時点で親がよいと思うものを、気楽にやらせてみればいいということなのだろう。

「絵本」と「童謡」で心と脳を育む

そして可能であれば3歳までの期間に、美しい日本語を聞かせ、人間のやさしい感情を意識させながら、きれいな言葉を覚えさせておきたいと佐藤氏は言う。その際には、昔からずっと読み継がれてきたもの、歌い継がれてきたものは、必ず含めておいてほしいそうだ。

昔から「三つ子の魂百まで」と言いますが、3歳までの子育ては非常に大きな影響力を持ちます。生まれてから3年間でまだ文字もわからない子どもに絵本と童謡で知的好奇心を持たせ、学ぼうとする姿勢や習慣をつけてあげることはかなり大切なこととなります。
この時期の子どもは、お母さんのそばにいることが大好きです。文章が簡潔で、思わず見入ってしまうほど素敵な絵が描かれている絵本を、お母さんの声で楽しく読んであげ、童謡を楽しく歌ってあげることが、どれだけ子どもたちの脳と心を育むことか。そのときに育てられたものは、子どもの中でどんどん大きくなります。それが、やがて人間の感情や機微を理解し、自分の考えを自分の言葉で表現できる子どもを作るのです。(22ページより)

見るもの聞くものすべてを珍しく、新鮮に感じるのが3歳までの時期。そのため多くのことを、瞬く間に吸収してしまう。だとすれば、一生の中で最も柔軟で吸収力のあるこの時期を、逃すべきではないという考え方である。

子どもが生まれてからの3年間は、親がある程度は自分の思いどおりの教育を実現できる期間でもある。

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