東大ジェンダー学者の戦略的イクメン化計画

育児で男にできないことなんて、何ひとつない

「授乳は?」という人が必ずいますが、うちはあまり出なかったので、あっという間に2人の役割になりました。

「お母さんは赤ちゃんのおなかが空く頃には胸が張って、自然と目が覚めて、それが母性という本能で」なんていい加減なこと、誰が言い始めたんでしょう? 夜中に子どもが「ピ!」と泣いて、「パ!」と目が覚めるのは、だいたい眠りの浅い私のほうで、夜中の授乳は私になることが多かった記憶があります。

イクメンの本当の幸せ

だから「イクメン」にカチンときたのです。「そんなんで子育てしてるとか言うな!」と。「夫の家事はゴミ出しです」というのと同じかもしれません。あんなのはゴミが移動しているだけで、家事のうちには入りません。

保育所の送迎がなくなった今、家事・育児はだいぶ少なくなりましたが、夕食の担当が基本的に私なので、やはり仕事を早く切り上げることには変わりありません。

もちろん、パートナーが何もしていないというわけではありません。私は朝起きるのが苦手なので、朝食は任せていますし、片付けのできない私のものを、嘆息しながら整理してくれています。

最近は、子どもの教育の手間がかかるようになりました。優しいけどいまいちお勉強のできない小3の息子のほうは彼女の担当。私は悩み多き中1の娘の担当です。

でも、子どもとこんなに長い時間を過ごせるのは、幸せなことだと思います。初めて25メートルを泳いだ瞬間、初めて子どもとスキーができたとき、保育所にお迎えに行くと「パパァ~」と両手を挙げて走って抱きついてきたとき……。

「それがどないしてん?」と言われたらそれまでです。でも、そんな一つひとつのプライスレスな記憶のために生きているのだと、私は思っています。日本の男性にも、本当のイクメンの楽しさをわかってもらいたいと思うのですが。

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