年末調整で喜ぶ日本のサラリーマンは滅びる

一生お金に無知なのは先進国で日本人だけ?

日本では大半の会社員は確定申告の手続きが不要。会社が年末調整をして納税や還付までしてくれるが、そのおかげで「お金に対する無知」が助長されている(写真:TOSHI/PIXTA)

「12月は給料の振込額がいつもより多くて、うれしいなあ」……そんなサラリーマンも多いのではないでしょうか。会社が年末調整をしてくれるおかげですが、私は、これこそが日本のサラリーマンのお金に対する無知を助長する危険なシステムだと考えています。

2000万円以上の給与を得ているサラリーマンや個人事業主は、基本的に自分で確定申告を行い、税金を納めています。それ以外のサラリーマンの場合、雇用主が給与から所得税の源泉徴収を行い、さらに扶養控除や生命保険料控除なども含めて年末調整を行ってくれるので、自分で確定申告を行う必要はありません。

この便利な源泉徴収と年末調整の組み合わせは、日本のサラリーマンの手間を省いてくれる一方で、サラリーマンからお金の知識を得る機会も省いています。彼らのファイナンシャルリテラシーが恐ろしく低い要因になっているのです。

日本人の金融リテラシーは先進国で最低レベル

日本人のファイナンシャルリテラシーは先進各国の中で最低レベルです。アメリカの格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)グローバル・レーティングの調査によると、日本はイタリアの次に低いレベルでした。

この調査は「利息の計算ができるか」「複利を計算できるか」「資産分散をどう考えるか」「インフレを理解しているか」を判定する4つの質問群で構成されており、3問正解すればファイナンシャルリテラシーが高いと判断されます。

実際は算数みたいな質問が多いのですが、内容として出てくる資産分散やインフレについては、学校で教えてくれるものかというとそうではありません。学校で勉強ができたという人でも、お金について考える機会がなかったなら正解できないでしょう。日本人で3問以上正解できた割合は43%にとどまりました。

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