「有馬記念」アーモンドアイ1強に死角はあるか 国内最強牝馬が年末の祭典に出走決めた背景

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2年連続年度代表馬を狙うアーモンドアイにとって強力なライバルはファン投票2位で日本馬初のオーストラリアGⅠコックスプレート制覇の偉業を達成したリスグラシュー(牝5、栗東・矢作芳人厩舎)だ。GⅠ宝塚記念で牡馬相手に3馬身差の完勝。コックスプレートと合わせて今季GⅠ2勝を挙げている。奥手のタイプが多いハーツクライ産駒らしく古馬になって充実。今回はラストランになる。

同一年の宝塚記念・有馬記念のグランプリGⅠ連勝なら2009年ドリームジャーニー以来10頭目。矢作芳人調教師は「4歳夏から大きく成長し、5歳になってさらに想像を超えて大きく変化を遂げた。驚きしかない」とその成長力に舌を巻く。

「アーモンドアイは間違いなく日本一強い馬で、個人的には世界一ではないかと思っている馬。その馬と最後に挑戦する機会を得たのは幸せなこと」と期待を寄せる。宝塚記念とコックスプレートで騎乗したダミアン・レーン騎手が1日限定免許で騎乗する。

アーモンドアイとリスグラシューの対決は最強牝馬の座をかけた最初で最後の争いになる。2頭のいずれかが勝てば、2014年ジェンティルドンナ以来6頭目の有馬記念牝馬制覇の快挙だ。

強力な3歳馬も3頭参戦する

3歳馬は過去10年間で5勝を挙げている。古馬より斤量が2キロ軽いのが有利に働いている。今年は強力3頭が参戦する。

ファン投票4位のサートゥルナーリア(牡3、栗東・角居勝彦厩舎)は、天皇賞・秋ではアーモンドアイとの初対決で6着に敗れた。ダービーも4着。過去7戦して敗れたのは左回りの東京競馬場での2戦だった。右回りなら5戦5勝で、中山競馬場はホープフルSと皐月賞のGⅠで2戦2勝と相性がいい。2400m芝の神戸新聞杯を圧勝しており距離克服のメドは立っている。

間隔を開けてじっくり調整してきた今回は本来の能力を発揮するだろう。天皇賞・秋に引き続きクリストフ・スミヨン騎手が騎乗する。

ファン投票7位のワールドプレミア(牡3、栗東・友道康夫厩舎)は菊花賞を制した。武豊騎手は勝てば有馬記念最多タイの4勝目。50代初の有馬記念勝利で50歳9カ月7日は史上最年長制覇となる。ファン投票17位ヴェロックス(牡3、栗東・中内田充正厩舎)は皐月賞2着、ダービー3着、菊花賞3着とクラシックで惜敗続き。クラシック同様に川田将雅騎手が騎乗し大舞台でGⅠ初制覇を狙う。

ファン投票8位スワーヴリチャード(牡5、栗東・庄野靖志厩舎)はジャパンCを制して完全復活。カギは右回りだろう。勝てば2006年ディープインパクト以来5頭目のジャパンC・有馬記念連勝となる。ジャパンCで最内を突く好騎乗を見せたオイシン・マーフィー騎手が今回も手綱を取る。

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