大学院卒でも年収180万円からスタート。超シビアな“ハリウッド給料事情”《ハリウッド・フィルムスクール研修記8》


 前回はフィルムスクール卒業生のサクセスストーリーを紹介しましたが、今回は大半の生徒が、卒業後に歩む一般的なルートについて触れてみたいと思います。

監督とプロデューサー志望の2年生向けに、この秋学期から始まった授業「The Profession」。講師は20世紀フォックス、ユニバーサルの幹部や、ウィル・スミスが設立したプロダクションのトップを務めたベテランプロデューサー、ジョー・ピカラロ氏。

授業の内容は一言でいうと、「キャリア・アドバイス」。卒業まで1年を切ったこの時期に、卒業後の進路を真剣に考えるための機会と、そもそもハリウッドという場所がどのような力学で動いているかを学ぶための授業です。

ワーキングプアな映画業界

初回の授業から、ピカラロ氏は学生たちに現実を突きつけます。

「今から1年後には君たちは家賃・車のローン・食費といった生活費、そして学費のローンを払い始めなくてはならない。映画作りの夢と、この現実を両立するための方法は2つしかない。

一つはスタジオやプロダクション、もしくは著名監督の下で"アシスタント"の職を得ること。もう一つは、ウェイターやバーテンダーといった仕事をやりながら自主製作映画を作り続ける道だ。」

連載の第1回目で、ハリウッドでは無給のインターン職を得ることさえ簡単ではないことを紹介しました。会社の規模や知名度にもよりますが、ワーナーブラザーズやパラマウントのようないわゆるメジャースタジオや、一流プロダクションでは“アシスタント”になることはさらに難関です。

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