大学行かずポップコーン協会作った21歳起業家 カネ稼ぎにない幸せ見つけた僕のサードドア

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僕と『サードドア』の主人公アレックスは、「道なき道を進む人」という点では重なっていますね。ただ、僕の進む先にはアレックスはいない、というふうに考えています。

僕は高校卒業後にギャップイヤーを取って、ヒッチハイクの旅に出ることにしたんです。みんなが大学進学する中で、同じように進学したのでは、僕が見たい景色が見られないと思ったから。そして、大学という学びの機会が、僕に提供してくれるであろう価値をいくつか書き出しました。そしたら、「あれ、これって全部自力で手にできるじゃん」と思ったんです。

僕は小学生時代、居場所がなくていつも図書館にいたのですが、そこで児童向けの心理学の本に興味を持ちました。動機は「モテたい」という単純なものです(笑)。小学校では足が速い子、ルックスのいい子がモテるものですが、それじゃあ勝てないから僕は話術で勝負しようと。それで、人の気持ちとはどういうものなのかということに関心を持ち、片っ端から読み始めました。

図書館にあるその手の本を読み尽くしてしまった小学校6年生のある日、たまたまラジオから「放送大学」の授業が流れてくるのを聞きました。行動分析学入門でした。これがめちゃくちゃ面白くて興奮したんです。小学生にとっては単語は難しいのですが、話は人と人とのコミュニケーションについてですから、ネットで調べながら聞いていけば、言っていることはわかりました。

そこからですね。学びは学校が与えてくれるものばかりではなく、自分で取りに行けるじゃないかと。こうした体験から、高校を卒業する年になってもあまり大学へ行く必要性は感じなくなっていました。

今はオンラインの教育プラットフォームがあって、全米の大学の授業が無料で受けられます。僕はいまも「edX(エデックス)」でマサチューセッツ工科大学のマイクロマスターズプログラムを受講し、大学院への進学を想定しています。

かつては、学びは最高学府のように情報の集積している場所に行かなければ手に入りませんでしたが、いまはオンラインでどんな情報にもアクセスできる時代です。どこにいても学びは得られます。

「お金を使わない」という実験

とはいえ、ギャップイヤーについては家族に理解を得るのが大変でした。両親も親戚も地域の人たちも、当たり前のように大学に進学すると思っていましたから。なんとか説得したのですが、このとき「どうしてこんなに自由になれないんだ」というヤケクソもあって、親の扶養から外れたんです。自分でお金を稼いでやろう、と。

けれども、「お金を稼ごう」として高校時代に起業した会社は失敗しましたし、そもそもそんなにお金を持っていない。お金っていったいなんなのだろう、自分はただお金を欲しいと思ってはいたけれど、ちゃんと考えたこともなかったなと。

そこで、「お金を失ってみたらどうだろう」と思いつきました。なくしてみて、それと同時に失うものや影響の出る事象があれば、それがお金というものの輪郭なのではないか、そう考えたわけです。「お金を使わない」という宣言をして、すべての所持品を家に置き、旅に出るという実験を開始しました。これがヒッチハイクの旅です。

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