パンプス強制に怒る「#KuToo発起人」の強い意志 石川優実「ヒールを否定する運動ではない」

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要望書では、以下の3点を求めている。

(1)厚生労働省の審議会が11月にまとめた、職場におけるパワハラ防止のための指針の素案(https://www.mhlw.go.jp/content/11909500/000559314.pdf)に、事業主が業務上必要のないヒール付きの靴など、特定の外見・服装などを一方の性別のみに指示することは、性別に関するハラスメントに該当しうると明記する

(2)男女雇用機会均等法を改正し、一方の性別のみにヒール付きの靴の着用など外見・服装などを指示することは、性別に基づく差別として禁止する

(3)就職活動関連事業者や大学などの教育機関に対し、就活でヒール付きの靴の着用が必要といった偏った情報提供をしないようにし、性表現の多様性に配慮した情報発信をするよう注意喚起する

靴の問題「本当にさまつなことなのか」

インターネット署名サイト「change.org」では、3万1464人分の署名が集まっている(12月3日午前9時)。

現代書館の山田亜紀子さん(写真:弁護士ドットコム撮影)

石川さんの著書『#KuToo――靴から考える本気のフェミニズム』の編集を担当した現代書館の山田亜紀子さんは、「#KuTooを『たかが靴ごときで、さまつなことで騒いでいる運動』と捉えている人が多い」といい、そうした意見に疑問を投げかけた。

「さまつなことをさまつなままにしておいたら、状況は一向に変わりません。皆さんが、さまつに思っていることが、本当にさまつなことなのか、女性の体験を聞かなかったことにせず、さまつなことにこだわる政治を求めていきたい」

石川さんも「大したことがないと思われがちかもしれませんが、人生がこれで変わってしまう人もいることをわかってほしい」と呼びかけた。

「立場が弱く、『私は履かない』と言って履かないことを選べる状況じゃないんだと思う。ヒール付きのパンプスで足を痛めて仕事を辞めた人もいれば、最初からそうした仕事を選ばない人もいる。職業選択の幅が狭まっていて、これは女性差別の問題。同じ労働者なら、同じ労働条件で働ける権利があることを、皆さんに認識してもらいたい」

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