転職でエリートが陥りやすい3つのワナ 社内異動でも会社を移っても、スター社員こそ危険

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いつも突然で恐縮だが、あなたはエリートだろうか。『東洋経済オンライン』を読んでいるのだから、たぶん大半の方がそうだろう。では転職を考えていらっしゃるだろうか。イエスでもノーでも、このまま読み進んでいただきたい。

実は、エリート層こそ、転職(社内転職を含む)で高転びしやすいからだ。「失敗する転職」には、ことごとく共通する決断パターンがあるという。今回は、エグゼクティブ1万人以上の転職を支援してきた森本千賀子氏と共に、3つのキーワードをもとに、「成功する転職」「失敗する転職」の決断について考えたい。

森本氏は、NHKの『プロフェッショナル』にも出演したことのある、まさに転職の「プロ中のプロ」。転職を考えている方はもちろんだが、「自分は関係ない。自分は社内でデキるから」と思っているあなたこそ、読んでいただきたい。

スタープレイヤーこそ、危険

「社内で活躍しているスタープレイヤーこそ、危険だ」と森本氏は語る。なぜだろうか。

まず、本人は活躍できているので社内での居心地が良い。何だかんだいって、チヤホヤされる場を自分から手放すのは難しいものだ。一方で、会社側も目先の成果を残してくれるので「スター人材」を手放さない。その結果、結局は変化せず、同じ環境に留まるという意志決定をし続けることが多い。

しかし、「同じ仕事ばかりしている人材の市場価値は、ここ最近驚くほど下がってきている」と森本氏は語る。

例えば、金融業界大手の営業畑で活躍してきた田中正樹氏(実在人物、仮名、42歳)のケースを見てみよう。彼は、上司の意向を組みつつ指示を遂行する力と、社内外の人脈や政治力を活かしながら、営業一筋で実績を積み上げてきた社のエリートだった。

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