「業務時間中でも酒を飲む」アメリカ人の言い分 「飲みニケーション」の印象悪い日本との大差
近年、日本企業ならではの悪しき慣習としてやり玉に挙げられることも少なくない「飲みニケーション」。
上司、部下、同僚だけではなく、時には取引先などと一緒に酒を酌み交わしながら、ゆっくりと時間をかけて会話をすることで「仕事がしやすくなる」と言われていた「飲みニケーション」も、今や「プライベートを大事にしたい」「仕事以外で、職場の人間との関わり合いを持ちたくない」といった理由のもと、徐々に不要なもの、ともすれば職場にネガティブな影響を与えるものとして考えられるようになっている。
そして「飲みニケーション」がやり玉に挙がる際に、よく引き合いに出されるのがアメリカ企業である。例えば「アメリカ企業は従業員一人ひとりが、家族や自分のプライバシーを重視するため、みんなで集まる飲み会は、そもそもナンセンスであり、存在しない」というような形で語られる。
アメリカと日本の「飲み会」の違い
確かにアメリカ企業では、日本企業のような、いわゆる「飲み会」はまず開かれない。企業によっては、ごくまれに「チームディナー」というような形で、小さいチームのメンバーが集まって夕食を一緒にすることがあるが、決して一般的なものではない。
日本企業のような、チームのメンバーが(比較的多く)参加する「飲み会」にいちばん近いと思われるのが、いわゆる「ハッピーアワー」と呼ばれるものだ。もちろん、夕方比較的早い時間帯にアルコールの割引販売を行うサービスのことではない。英語圏では「職場の同僚と仕事帰りにレストランやバーなどに集まる」ことも「ハッピーアワー」と呼ぶ。
こういう説明をすると「飲み会」と同じようなイメージがするが、いわゆる日本企業の「飲み会」と決定的に違う点が2つある。
まず「数多く開催されない」。企業によって異なるが、大体が、せいぜい半年に1回あるかないかといった程度だろう。ちなみにアメリカ企業では転職が珍しいものではなく、当然、人の出入りも激しい。そのためか歓迎会や送別会などは、ランチタイムにやったり、もしくは簡素に済ませることが多い。
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