若者が「辞める会社」「辞めない会社」の致命的差 会社を去るのではなく嫌な上司から去るのだ
「人は会社を去るのではない。嫌な上司の下を去るのだ」といった格言めいた言葉もよく聞きます。これだけ退職に影響を与える要素なのですから、これからは配属の際にもっと「性格の相性」を考慮すべきでしょう。さらに言えば、性格を認識するのは人事のカンなどではなく、適性検査などの科学的ツールで可視化したほうが正確です。
もちろん、配属をする際に「能力」や「志向」は大切です。ですから、性格の相性だけで最適化された配属をすることはできません。しかし、性格最適が無理なら無理で、「相性の悪い配属をした」という事実を認識しておくことが重要です。そうすれば、その人を「要ケア人材」として対策を打つことができます。
例えば、事前に上司に配属する社員のパーソナリティーとマネジメント上の注意事項を丁寧にインプットすることができます。また、メンターやコーチとして性格の合う先輩社員をあてがうこともできます。問題発生確率が高いから、日々モニタリングをして面談フォローしたほうがいいわけです。
「キャリア観の不一致」も退職の理由に
最後が「③キャリア観の問題」です。自分のキャリア観とフィットしない仕事についたことを原因とする退職を指します。
こう書くと、少なからぬ人が「そら見たことか、キャリア意識を高めるような施策を打つと、寝た子を起こして、退職につながるじゃないか」と思うかもしれません。しかし、それは違います。むしろ、会社側が社員のキャリア意識を高めるサポートをすることで、退職意向度が下がることがわかってきています。
土台、この時代、キャリアを意識させないことなど無理なわけですから、ここは社員が自分のキャリアについていろいろ考えることを前提に対策を考えるべきでしょう。
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