「100円防災グッズ」意外と侮れないその"実力" 身近なところからがっちり備えたい

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先述のとおり、今回売り切れ続出だったのが窓ガラスの飛散をふさぐために使うといいとされた養生テープだ。

本来は外からの視線を防ぐためのもの。はがす必要がない窓用に(筆者撮影)

多分100円ショップにも置いてあるだろうと思ったところ、やはり売ってはいた。しかしひと巻分の量が心もとない。

代替えになりそうなものはないかと探したら、これを発見した。窓に貼る目隠しシート(約90×45センチ)

もともとは家の中を見えにくくするために貼るもので、窓ガラスの保護機能は期待できないが、「ガラスが割れた時の飛散防止に何か貼っておきたい」と思うなら、ガムテープよりは見た目がいいとはいえる。ただし、きれいにはがせないので賃貸住宅には向かない。

そもそも防災グッズもちゃんと売っている

ここまでは、「防災時の役に立ちそうなもの」という視点で書いてきたが、むろん100円ショップにはそのものズバリの防災グッズも置いてある。

先ほどのガラス対策として「ガラス飛散防止シート」もあったし、約3リットルの水を給水できる「緊急用給水バッグ」も発見した。先に紹介した簡易ライトも「台風や地震、停電に備えて」と書いてある。さすが、何でもそろうぞ100円ショップ、である。ただし必ずしも防災コーナーとしてまとまっているわけではない。アウトドアグッズや住まい用品のコーナーを探すと見つけやすいだろう。

(左)「ガラス飛散防止シート」(右)約3リットルの水を給水できる「緊急用給水バッグ」(筆者撮影)

万が一、家が被災して、避難所で過ごさなくてはならなくなった時を想定すると、ほかにも買っておくとよさそうなものが出てくる。床に敷いて体への負担を和らげるためのアルミマットや折り畳み式のクッション、インフルエンザ予防用のマスク、トラベル用のアイマスクや耳栓、エアー枕もあったほうがいいだろう。

衛生的には先に書いたような除菌グッズも欠かせない。避難所での食事の偏りが気になるなら、100円ショップにはサプリメントも売っているので、ビタミン剤などを買っておくのもありだろうか。

大災害のような非常時は、突然やってくる。もはや誰にとってもひとごとではない。普段の買い物に利用している100円ショップも、そういう視点で眺めてみると防災に役立つアイテムの宝庫でもあるのだ。急いで非常持ち出し袋の中身をそろえなくてはいけない時の助けになる。

今回取り上げた中には店の規模や立地によって手に入らないものもあるだろうが、家や職場の近所にあるショップの品ぞろえを改めて確認しておくとよいだろう。

松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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