「渋谷ハロウィン」地元民が怒るバカ騒ぎの実害 商店街理事長「あんなのマイナス経済効果」
小野「だから、変態なの。モラルのない人にモラルの話をしてもぬかにくぎ。センター街の中に警備車両、機動隊を入れてほしい。警備態勢で抑えていこう、と僕は言っています。渋谷には『若者の街』という冠が付くから、その若者を追い出すとはどういうことか、という声もある。ところが、あれは若者ではなく『バカ者』。しかも、地元の企業や若者は参加していない。渋谷区の人は、あんな騒動しないんです」
最近は全国的にハロウィンの様子が放送されることから、名古屋や仙台からハロウィンの渋谷にやってくる中学生などもいるらしい。厳密に数えることは不可能だが、集まる人のうち仮装しているのは3割だけともいわれている。参加するのではなく、ただ見に来ている人が7割はいるのだとか。取材のために訪れたわれわれゼミ生も、その中に入るだろう。
どのような思いから若者がハロウィンのセンター街に集まるのか。小野理事長の口からは、以下のような回答が得られた。
小野理事長の強い意志
小野「自分の所属している会社に満足していない人や、組織から外れかかった人がいっぱいいるのかな。その人たちの鬱憤や不満がここに集まっているんじゃないですかね。自分の地域であんな格好したら疎外されるんじゃないかな。センター街へ来たら、同じような人ばかりいるから、すぐ友達になる。都会には注意する人がいませんからね」
渋谷区役所にインタビューしたときは、若者の街のイメージを保っていきたい、なるべく規制はしたくないというスタンスだった。しかし、商店街側には少し強固な姿勢を見せていかなければならない、という意識があるようだ。
小野「追い出すより受け入れてモラルを作ろうと言うけど、『バカ者』に対しては無理だと思うね。若者を冷たく追い出したくない、という考えがあるみたいだけど、悪いことする人に優しくできないもんね。緩やかさの中でも、ダメなものはダメって線を引かないといけない」