日本人が新婚旅行に「危険地域」を選ぶ非常識

こんなにも国際ニュースに無関心でいいのか

ではなぜ、日本人が求める情報はこれほど偏ってしまうのでしょうか。まず、日本の国内市場がある程度大きいということが挙げられます。国内市場だけで食べていけるので海外のことを知らなくても困りません。海外へ出稼ぎにいくこともありませんし、海外資産を必要としない人も少なくないでしょう。

次に、日本は「隔離」された島国であることから、在留外国人比率が全人口の3%(2018年6月 法務省調べ)にも満たない。近所にほとんど外国人がいないのですから、海外の情勢など自分とはまったく無関係。興味を持つわけがありません。

海外では常識的に知られていることでも、日本人が知らないことは多々あります。その例をいくつか挙げてみましょう。

日本ではあまり報道されない世界の移民・難民政策

シリアの戦闘が激化するにしたがい、欧州にはたくさんの難民が押し寄せるようになりました。それと前後して顕著になってきたのが、宗教や人種の多様性に疑問を抱く流れです。これまではリベラルで穏健派と見られていた国でさえ、そのような懐疑的な考え方をかなり強めていることです。

かつては国内の人種や宗教の多様性を否定するということはある意味タブーでした。これは、ドイツをはじめとする国々でユダヤ人などを虐殺してしまったホロコーストが深く関係しています。これらの反省から、欧州では人種や宗教の多様性を尊重することは、最も守られるべき価値観の1つだとされてきたのです。

ところがここにきて、リベラルなはずの欧州であっても排外主義的な考え方や多様性を否定する動きが出てきています。とくに顕著なのがドイツです。

ドイツは労働者不足に悩み、1960年代からトルコを中心に外国人労働者を受け入れてきました。しかし一方で、イスラム教徒が地域に溶け込まないことが次第に大きな問題となっていきました。

難民受け入れを表明したドイツのメルケル首相は、2010年に「人々が隣同士で楽しく暮らすことを目指したドイツの多文化主義(Multikulti)は完全に失敗した。移民はドイツに溶け込む必要があるし、ドイツ語を学ばなければならない」と述べています。

イスラム教徒のなかにも、リベラルな人々や世俗化している人は大勢います。一方、ヨーロッパ的な男女平等や政教分離を認めないイスラム教徒もいるので、地元民と衝突が起こってしまうわけです。

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