「星座」をよく知らない人にもわかる基本の基本 この蘊蓄100章を知れば天体観測も楽しくなる

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81 全国星空継続観察は星空名所を生み地域振興に貢献したが、事業仕分けに基づき2013年3月末で休止した。

82 環境省では新たな星空観察企画として2018年から環境保全をテーマに夜空の明るさ調査を呼びかけている。

83 「流星群」とは宇宙空間の塵粒が地球の大気に飛び込み、塵が気化する一方でその成分が光を放つ現象のこと。

84 彗星はこのような塵粒を軌道上に放出しており、そこに地球の軌道が差し掛かると塵粒が大気に飛び込む。

85 地球が彗星の軌道を横切る日時はほぼ決まっているため、毎年特定の時期に特定の流星群が出現するのだ。

86 流星が飛び出す中心点を放射点というが、一般にはその放射点のある星座の名をとり「●●座流星群」と呼ぶ。

87 流星群は年間100以上が活動しているが、見える流星数が1時間1個以下という小規模なものも少なくない。

88 年によって条件はさまざま異なるが、主な流星群と一般的な出現時期は以下の通りである。

89 毎年年始を飾る「しぶんぎ流星群」は12/28~1/12頃に出現。続く「4月こと座流星群」は4/16~4/25頃。

90 「みずがめ座η(エータ)流星群」は4/19~5/28頃。その後「みずがめ座δ(デルタ)流星群」が7/12~8/23。

今の時期に見られる星座は?

91 時期を重ねるように夏の人気者「ペルセウス座流星群」が7/17~8/24頃に出現する。

92 秋になり〈ジャコビニ流星群〉とも呼ばれる「10月りゅう座流星群」が10/6~10/10頃に出現。

93 「おうし座南流星群」は9/10~11/20頃、「オリオン座流星群」は10/2~11/7頃に見られる。

94 秋の〈南〉に続き「おうし座北流星群」は10/20~12/10頃。「しし座流星群」は11/6~11/30頃である。

95 そして年の最後を締めくくる冬空の贈り物「ふたご座流星群」の出現は12/4~12/17頃となっている。

96 なかでも毎年ほぼ安定しているのが「しぶんぎ流星群」「ペルセウス座流星群」「ふたご座流星群」である。

97 この3つの流星群は多くの流星が出現しやすいことから「三大流星群」と呼ばれている。

98 流星は放射点付近のみならずどのような方向にも現れるため、方位方角は問わず流星群は観察できる。

99 出現期間中、活動が最も活発になる「極大日」が狙い目だが、月を正面にしたり月のある方向は避けること。

100 人工灯のある場所も避け夜空の広い範囲を見渡せる屋外で地面に寝ころび、最低15分程は観察を続けよう。

(文:寺田 薫/モノ・マガジン2019年11月2日号より転載)

参考文献・HP/「星と星座」(小学館)「星空の大研究」(岩崎書店)「暦と星座のはじまり」(河出書房新社)「中国の星座の歴史」(雄山閣)「星座をみつける」(立風書房)、環境省、国立天文台、宇宙情報センター、大阪市科学館、福岡県青少年科学館、美星町・星のデータベースほか関連HP
モノ・マガジン編集部

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『モノ・マガジン』はワールドフォトプレス社が発行するモノ情報誌。原則、隔週で発行している。公式サイトhttp://www.monomagazine.com/

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