マツコ「ハッピーターンCM」が持つ強い訴求感 ソフトバンクの八村塁起用CMも好評だった
信頼感を演出するためにアスリートを起用することも効果的な手法の1つだ。話題の人物をいち早く起用して注目を集めたのはソフトバンク『SoftBank』だ。アメリカのプロバスケットボールリーグであるNBAのドラフト会議で日本人初となる一巡目指名という快挙を成し遂げた八村塁選手が「5G」(第5世代移動通信システム)のブランド「SoftBank 5G」のイメージキャラクターとして登場した。
「世界は変わる。準備はいいか?」「次の世界は、期待以上だ。」という力強いキャッチコピーのもと、8月22日から八村が超速ドリブルや迫力満点のダンクシュートを披露するCMをオンエア。さらに25日からはバスケが得意だという田中圭も加わり、息の合ったアリウープを決めてハイタッチを交わすCMもスタートし、それぞれ21位と28位に入った。
次世代のヒーローとして活躍が期待される八村と、通信業界の新たな歴史を切り拓く通信技術である5Gを重ね合わせたクリエーティブを展開し、同社の意欲と先進性をアピールした。
CM好感度調査のモニターからは「時代の先をいっている感じがした」「新しい時代を感じる」「最新性とスピード感が伝わってくる」といった感想が寄せられ、出演者の持つイメージと起用のタイミングが相乗効果を発揮した。
視聴者感覚がコミュニケーション成功のカギ
CMの情報が信用されにくく、また疎ましがられやすい今だからこそ、いかに視聴者が見たいと思える情報に変換するかが以前にも増して重要になっている。視聴者は誰の言葉なら信用してくれるのか、今見たい映像はどういったものなのか。宣伝担当者や制作者の“視聴者感覚”がコミュニケーション成功のカギといえる。
テレビ番組での「やらせ」が報じられ、放送局が謝罪するだけでなく時には番組の放送終了という事態に発展することもある。視聴できるコンテンツやデバイスの選択肢が多様化し、視聴者の奪い合いが激化する現状において、制作費が縮小されて限られた予算、タイトなスケジュールとあればなおさらだ。
一方で、視聴者が得られる情報の量とスピードが飛躍的にアップしたために「ウソ」がすぐに暴かれる時代でもある。だからこそ人々は情報の真偽に非常に厳しく、「真実」や「本音」をより求めるようになっているのではないだろうか。
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