「えー、あー」が話し中つい出てしまう人の対処 頻繁に繰り返されることで相手も不快に

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各要素の力が全体的に小さいため、重なりがない。補完関係を築けないため、フィラーが間違いなく出る状態

「心(感情・性格)」「思考」「声」のうち、たった1つの状態が悪いだけでフィラーが出る可能性が高まるのに、3つ全部がこのような状態であれば、確実にフィラーは出るでしょう。

ただし、どれか1つが不安定でも、残りの2つがそれを十分に補うことができれば、フィラーを防ぐことができます。これは1つの安心材料として存在します。例えば、緊張していても話す内容がきちっと決まっており、元気よく大きな声で話すことができれば、フィラーは出にくいですし、出たとしても聞き手はあまり気になりません。

説得力や評価がアップ!

いくら話す内容がよかったとしても、余計な〈えー〉〈あー〉が頻繁に入ってきたら、残念ながらカッコ悪い、自信なさげ、頼りない、本心を言っていないのではないか……、といった評価を下されてしまいます。

しかし逆に考えれば、スピーチや会話の内容に悩む前に、ひとまずフィラーを出さない話し方を身に付ければ、それだけで自信にあふれたように見え、話の内容も格調高く感じられ、「デキる人」として評価されます。例えば、

より効果的なコミュニケーション力が発揮されます。
朝礼のスピーチで拍手が出ます。
上司への報告が的確だと評価されます。
ミーティングの進行役を指名されます。
乾杯の発声を指名されます。
会の締めのあいさつを任されます。

そして就職面接で、昇進昇格試験で、審査官の前でのプレゼンテーションで、心が決まっている人と思われます。

『スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

それによってキャリアアップの可能性が生まれ、あなたの人生が大きく開けていきます。

拙著『スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本』では、フィラーを出さないためのテクニック、トレーニング法について詳しく解説しています。

しかし、まずは先に解説したフィラー発生のメカニズムを頭に入れるところからスタートです。自身の「心(感情・性格)」「思考」「声」はしっかり同期しているか、不安定なところがないかなど、自身の傾向を把握することから始めてみてください。

高津 和彦 スピーチトレーナー

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こうず かずひこ / Kazuhiko Kozu

関西大学法学部、カナダ・カルガリー大学政治学科を卒業。「次代のアナウンサーはバイリンガルだ」と考え、アナウンサー養成学校、サン放送アカデミーを卒業。さまざまなテレビ、ラジオ番組を経て、ビジネス話し方ワークショップ「ベストスピーカー」を設立。以後、スピーチインストラクターとして 「即、実戦レベルに」をモットーに専門のアナウンス技術を活かし指導を行う。さらに、「通るプレゼン」技術を「ベストプレゼン」講座で教授。すぐれた英語力と交渉術を生かし、英語でのプレゼン指導も精力的に行っている。現・ベストスピーカー ・ベストプレゼン主任講師、 ベストスピーカー教育研究所代表取締役、 服部天神宮学園服部幼稚園理事。DJからレポーター、アナウンサー、キャスター、国際レセプションの通訳・司会、法廷通訳まで、多方面で活躍。

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