「えー、あー」が話し中つい出てしまう人の対処

頻繁に繰り返されることで相手も不快に

私は学生時代にカナダのカルガリー大学へ留学していたのですが、国際政治学のゼミで、仲間がプレゼンをしていたとき、担当教授が「絶対〈Um(アム)〉(日本語でいえば〈あのー〉のこと)と言うな!」と、本当に厳しく戒めていたことを思い出します。

やはり英語圏でも、〈えーっと〉〈えー〉〈あー〉〈まあ〉にあたる〈Um〉を、センテンスや文節の間に挟む癖の人が本当にたくさんいました。フィラーは日本人だけではなく、人類全体の問題といっても大げさではありません。では、どうすればフィラーをなくすることができるのでしょうか?

フィラーが出るメカニズムを知ろう

フィラーが出る原因について考えてみましょう。

「緊張しているから」「考えがまとまっていないから」「自信がないから」「癖になっているから」「口下手だから」……。

このほかにも、探そうと思えばいくらでも出てくるでしょう。おそらく原因の一つひとつをしらみ潰しにしていけば、フィラーは出なくなるのでしょうけれど、それでは膨大な時間がかかってしまうこともあり、あまり現実的ではありません。

なぜなら、緊張を解いたからといって考えがまとまっていなければフィラーは出てしまいますし、考えがまとまっていても緊張していたら、やはりフィラーは出ます。こっちをたたけば、あっちが出てくるという、まるでもぐらたたきのように、きりなく原因に対処しなければならないのです。

そこで私は、それらの「もぐら」が出てくるメカニズムに注目してみました。メカニズムさえ知ることができれば、このあとに顔を出すであろうフィラーの原因も予想でき、未然に防ぐことができるというわけです。では、フィラーのメカニズムとは何でしょう?

私は「心(感情・性格)」「思考」「声」を動力源としたメカニズムと考えています。「心(感情・性格)」「思考」「声」の3つが同期し、安定して働いていればフィラーは出ませんが、このうちの1つでも不具合が発生すれば、メカニズムに不均衡が生まれ、フィラーを発生させてしまうというわけです。

では、フィラー発生のメカニズムを構成する「心(感情・性格)」「思考」「声」について、定義しておきましょう。

心(感情・性格):喜怒哀楽、驚き、不安、プレッシャー、羞恥心、あがる、自己肯定感、引っ込み思案、目立ちたがり屋などさまざまな感情や性格が支配する要素。
思考:自分の意見をまとめたり、話す内容や順番を整理する。また、言うべきこと・言うべきではないことを判断する要素。
:発声、声量、歯切れのよさ、滑舌をコントロールする要素。

とくに、「心(感情・性格)」と「思考」の違いを明確に理解してください。心=思考と捉えてしまう人がいます。その違いを理解しておかないと、「心(感情・性格)」領域で感じたことが「思考」領域を素通りして、直接「声」に出ることが癖になってしまう可能性があります。そして、「思わず口にしてしまった」と、後で後悔するような舌禍は、この2つを同一にしているから起こるのです。

もちろん、抑えがたい喜怒哀楽や強烈な情動は、「思考」を通り越して表情や声に出ることがあります(これは間投詞、感嘆詞と呼ばれるものです)。そのような場合には、素直であればあるほど、逆にフィラーが出ることはまれでしょう。

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