業績停滞で、リクルートが取った奇策
ちなみに当方が長く勤務していたリクルート社は、閉塞感をとにかく嫌う会社でした。閉塞感が蔓延しないように、新しい事業の立ち上げを無理にでも行って、士気を高めていた気がします。人材ビジネスが何年も伸び悩んだ時期がありました。当然ながら組織の拡大が止まり、
「このまま低位安定な会社になっていくのかな」
といった閉塞感が職場に生まれかけていました。あれだけ元気だった社員たちが徐々に意欲を失くしていきました。すると、元気な社員の数名が「将来が見えない」と退職していきました。
ところが、そのタイミングで「ゼクシィ」や「じゃらん」といった新規事業が続々と立ち上がりました。「とにかくやってみよう」と、勝算よりも社内に士気を高めるためのやや乱暴な決断であったような気がします。ただ、そんな乱暴な決断は吉と出ました。それらの新規事業は大成功。今にも辞めそうだったのに「この会社で頑張る」と踏みとどまった社員が何人もいました。結果として、職場の士気は再び前向きに。やはり、職場には勢い=攻めの姿勢が大事だと感じた出来事でした。こうした攻めの姿勢=新機軸を打ち出すことを、あなたの職場はきちんと行っているでしょうか?
簡単で有効な対策
閉塞感にさいなまれている職場は少なくありません。今の職場で「閉塞感を感じている」ビジネスパーソンは4割以上とのこと(クレアコンサルタント調べ)。
閉塞感が怖いのは、負のスパイラル(何をやってもうまくいかない状態)に陥ってしまうことです。仕事をしていて「マイナス思考で考えてしまう」「成功のシナリオが描けない」状態で、そこから脱却するのは一苦労。閉塞感の予見を感じたら、できるだけ早く新機軸を打ち出すべきです。
さて、新機軸とはどのような打ち手があるか?新規事業まで立ち上げるような大掛かりな決断でなくても、「攻めの姿勢」を示すことはできます。たとえば、
・社内の体制を大胆に変える(若手社員の抜擢など)
・社員からの意見を事業に反映する仕組みを構築する
あるいは、もっと手軽で効果があるのが、職場の大幅なレイアウト変更です。
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