はあちゅう語る「夢を偽る副業ファーストの人」 普通の人生でも「サードドア」で幸せになれる

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とくに印象深かったのは、アレックスのメンターになったエリオット・ビズノーが、いかに経験を面白く語れるかどうかだと言う場面ですね。まさに!と思いました。

「せっかくのミーティングで、そんなおいしい話をしないなんて、もったいなさ過ぎる。お前のミッションはすばらしい。でも今の話は、何よりもお前のことを物語ってる。注目に値する話だぞ」
「誰だって生きていれば何かしら経験する。それを面白おかしく語れるかどうかで、違いが生まれるんだよ」
僕はエリオットの言葉にあっけにとられて、ゲストたちが戻ってきたことに気づかなかった。
(9章 エリオットの秘密)

SNSでバズるエピソードの傾向の1つに、多くの人が経験したことのある話、が挙げられます。つまり、誰の身にも起きてはいるけど、その面白さに気がついて表現できるかどうかで、何者かになれるかどうかが決まる。

私自身、日常の面白さをいろんな形で発信していくことを仕事にしています。ところがよく「こんなのあたりまえの話」とか「私のほうが先にそう思ってた」と言われるんです。思っているだけなら誰にでもできます。同じような日常を経験していても、まずそれが面白いと気がついて、自分なりにアレンジした発信をしたり、仕事にすべく行動できたかどうかが重要なんです。

アレックスもボロボロになっても行動したから本を出版できたわけですし、これは、どんな仕事をしていくうえでも、プライベートの場面でも、重要なスキルだと思っています。彼のメンターの言葉には、大事な気づきがありますね。

まねをする人がいないことは、新しい職業を作ること

――はあちゅうさんにも、メンターはいらっしゃいますか?

私にはいないですね。あの人のおかげでフリーランスへの道が開けたとか、あの編集者さんと出会ったから連載を持てたとか、キーマンになる方はいるのですが、1人の人の弟子となって、手取り足取り何かを教えてもらうということはありませんでした。どちらかというと、いろんな人の背中を見て学んだという感覚でしょうか。

私は「ネット時代の新しい作家の形を模索中」としているのですが、参考にしているのは従来の作家の方々の働き方だけではなく、SNS上のインフルエンサーなんです。そして、まねをする人がいないということが、新しい職業を作ることだとも思っています。

その点で、『サードドア』に登場するメンターは、どんな職業の人にとっても、覚えておくといい話ばかりをしていますから、私自身、勉強になりました。

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