もう1つは、気候変動に伴って病原体が活動しやすい環境になるなどの間接的な影響です。これまで日本ではあまり話題にならなかった感染症の発生動向が注目されます。蚊を例にとると、降水パターンの変化や気温の変化によって発生しやすくなる、これまで冬季に死滅していた蚊が越冬するようになる、生息域が広がる(日本の場合、北上する)などによる影響です。
どのような感染症が増加するか?
蚊やダニになどよって媒介される感染症は、気候変化の影響を受けやすいと言われています。蚊を媒介とする感染症には、デング熱、日本脳炎、マラリアなどがあります。2016年リオオリンピック・パラリンピックの際、日本でも話題になったジカ熱も蚊を媒介とします。
ダニを媒介とする感染症には、ダニ媒介性脳炎、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)があります。リフトバレー熱、ウエストナイル熱、ハンタウイルス肺症候群は、この10年輸入例を含めて日本での感染は確認されていません。
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