大卒者の求人倍率が高止まりする中、学生1人当たりの内定社数は6月末ですでに2.2社(マイナビ調べ)に達する。2019年卒業学生の卒業時点での内定辞退率(就職内定辞退人数÷就職内定取得人数)は67.8%(リクルートキャリア・就職みらい研究所)と、3人に2人は内定を辞退した経験を持つ。
内定辞退率が高いとわかっていれば内定を出さないこともあるだろうし、内定を出した後であれば、内定辞退を回避すべく、あの手この手で内定者フォローを尽くすこともできる。
リクルートキャリアのサービスは別として、もし、自社へ提出したエントリーシート、適性検査や学力検査、語学力、応募時期や応募経路、メールの送受信内容、面接データ、他社への併願状況など、自社が保有するデータだけをAIが分析し、過去のデータと照合して内定辞退率予測を算出することができるとしたならば、その分析結果の利用は違法でも何でもない。本人の同意も不要である。数年前までは「未来の夢の話」とされていたことが、どんどん現実のものになってきている。
やたら多い「バイトリーダー」
面接で、サークルや部活動のことを聞くと「副部長をしています」、アルバイトのことを聞くと「バイトリーダーをしています」と話す学生がやたら多い。
ところで、バイトリーダーがいる職場ってそんなにあるものだろうか。仮にあるとして、1つの職場に何人のバイトリーダーがいるものだろうか。サークルでも、アルバイトでも、ボランティアでもそうだが、面接では役職を聞きたいわけではない。
組織やチームの中で、その学生はどのような考え方をし、どのような行動をし、その結果についてどう捉えたのか、そしてそれを次にどう生かそうと考えたのかなど、思考や行動パターンを聞きたいのである。「リーダー」の名称はまったく必要ない。表向きの肩書ではなく、何かがあった時の考え方や行動から、「リーダー」たる素養があるかどうかは推測できる。ぜひ、学生にはそんな話をしてほしいと思う。
さて、「2020年卒 採用川柳・短歌」のオフィシャルページには、入選作品すべての作者の思いも記載している。ぜひご覧いただきたい。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら