次に、佳作の中から抜粋して3作を紹介しよう。
企業の採用意欲は依然として高止まりしており、2020年卒採用も学生側の売り手市場が続いている。2021年卒採用からの就活ルールの廃止も相まって、実質的な選考スケジュールも前年とは異なり、企業にとっては非常に厳しく、採用難の状況はまだまだ続いている。
ただ、だからといって「採用は大変だ」とネガティブな発言ばかりしていても仕方がない。こんな時代だからこそ、学生にとっても、企業にとっても採用は奇跡であり、その1つひとつの出会いを探して旅をしているようなものだと作者は言っている。
就活生も、ほかの企業の採用担当者も、ぜひこんなふうに考えてみてはどうだろうか。何十万分の1人の学生と、何百万分の1社の企業が巡り合うわけで、まさに「採用は奇跡」の積み重ねだと言える。
いま話題の「内定辞退率」
リクルートキャリアが、「リクナビ」上での就活生の行動履歴(閲覧ログ)を収集、AIで分析し、応募者ごとの内定辞退率判定データを企業に販売していたことが問題になっている。
リクルートキャリア側で、利用目的を明示しての本人の同意が十分ではなかったこと、また、購入企業側としても、判定を依頼する自社の応募者データをリクルートキャリアに提供することが、本人の同意が不要な委託行為に該当するのかどうか、分析結果データを選考の判断材料に使用していなかったのかどうかなど、問題点はいくつもある。
作者が同社のサービスを知っていたかどうかは定かではないが、AIによる辞退予兆は、すでに現実のものになっているということだ。内定辞退率予測は、採用担当者からすれば喉から手が出るほど欲しいデータであることは間違いない。
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