湖池屋が「プレミアムポテチ」路線に走るわけ シェアトップ「カルビーに対抗しない」戦略

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湖池屋は2020年6月期の業績について、売上高365億円(前期比7.5%増)、営業利益8.5億円(同25.5%増)とさらなる成長を予想する。高付加価値商品のバリエーション展開や個食ニーズに対応した商品の強化で成長を確かなものにする考えだ。

この7月にはじゃがいも心地の夏向けフレーバー「バジル&ピールの清涼仕立て」を投入。8月15日からはスコーンの新味「禁断のシーフード」を発売する。

経営に余裕が出ても、価格戦略には走らない

「ポテトチップス のり塩」など、比較的安価な定番商品は「ずっと食べ続けてくれる方だけを守っていこうという考え方で、(特売をし過ぎないよう)なるべく価格を維持しながら提供し続けていく」(佐藤社長)。利益を確保しつつ、販売を続ける考えだ。

既存の定番商品とプレミアム商品の構成比は現在約1対1。佐藤社長は「仮に経営的な余裕が出てきても、価格戦略には走らない。より付加価値商品の比率が上がっても迷わず買ってもらえる会社になるのが本物の湖池屋の完成だ」と言い、付加価値商品のさらなる強化を目指す。

立て続けにヒット商品を生み出してきたとはいえ、経営環境は楽観視できるものではい。中長期でみれば、スナックを好んで食べる子どもの人口が減っていく。「スナックを越えた新しいものにチャレンジすることも必要。例えば、これは昼食代わりだよな、スイーツの代わりになるよなというベクトルはあると思う」(佐藤社長)。

湖池屋が成長を続けられるかどうかは、需要の拡大につながるような提案をし続けられるかにかかっている。

常盤 有未 東洋経済 記者

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ときわ ゆうみ / Yuumi Tokiwa

これまでに自動車タイヤ・部品、トラック、輸入車、楽器、スポーツ・アウトドア、コンビニ、外食、通販、美容家電業界を担当。

現在は『週刊東洋経済』編集部で特集の企画・編集を担当するとともに教育業界などを取材。週刊東洋経済臨時増刊『本当に強い大学』編集長。趣味はサッカー、ラーメン研究。休日はダンスフィットネス、フットサルにいそしむ。

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