小学校受験対策が机上の学習で終わらないワケ

子の出来や合否に囚われるのが目的じゃない

ちなみに、ここ記載されているのは「働くママ+小学校受験を考えている方」へ向けてのメッセージや小学校受験のノウハウが中心で、忙しいママにも読みやすく実践しやすいことが書かれている。だが、本当に伝えたいのは「幼少期の子どもと、親子の絆を深めることの大切さ」だという。

小学校受験で子どもの「人間力」が育まれる

小学校受験に関する考え方を明らかにするにあたり、著者はまず「非認知能力」ということばを引き合いに出している。それが、子どもが小学校受験に勝つために必要な力であり、小学校受験対策をすることで得られるものだというのだ。

「非認知能力」の対極にあるのは、数が数えられる、字が書ける、ものが覚えられる、論理的思考ができるなど、IQ(知能指数)に代表される「認知能力」だ。それは当然のことながら、人生を生き抜くために重要なもの。これまで、子育てに関して重視されてきた要素である。

しかしその一方、近年では認知能力の高さだけが人の生涯を左右するのではないという研究・知見も多数報告されているという。

例えば国立教育政策研究所は2017年3月、「非認知的(社会的情緒力)能力の発達と科学的検討手法についての研究に関する報告書」を発表しました。
この中で詳しく論じられた主題の一つが「非認知的能力」であり、IQなどでは測れない人間の内面の力です。(19ページより)

非認知能力は「意欲」「協調性」「忍耐力」「粘り強さ」「自己肯定感」「計画性」「責任感」「問題解決能力」などの、数値では測れない個人の特性。それらが、幼児期から育まれる「人間力」に関わってくるということである。

事実、著者が本書の執筆にあたり、小学校受験を経験した複数の保護者に対して「小学校受験で得られたものはなにか」問うと、次のような答えが返ってきたのだそうだ。

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