小学校受験対策が机上の学習で終わらないワケ

子の出来や合否に囚われるのが目的じゃない

「息子は物事をすぐに諦めてしまう性格であったけれど、忍耐強くなった」
「引っ込み思案であった娘が、積極的に友達に話しかけられるようになった」
「落ち着きのなかった息子が、静と動の区別をつけられるようになった」
(21ページより)

このように、受験の合否とは別に、受験を通して精神面での成長を感じているという声が多く上がったというのである。

日々の生活のなかで得られる学びこそが受験対策

できないことを諦めず、「なぜできないのか」を考え、できるようになるまで続けること。そして、できたときの達成感や喜びを親子で共有すること。その繰り返しこそが、子どものなかに「自分もがんばればできる」という思いを根づかせ、ひいてはそれが自信につながるわけである。

つまりはこれこそが、「非認知能力を養う過程」。そして、その結果として子どもに身についた精神的な成長が、「非認知能力」だということだ。

もちろん、「小学校受験をしなければ非認知能力は培われない」ということではないだろう。とはいえ現実問題として、忙しい毎日を送るなかで非認知能力を意識し続けるのは難しいものでもある。

そこで、小学校受験というひとつの目標を持ち、それを活用しようという発想。確かにそれなら、専業主婦にくらべて子どもと直接関わる時間が限られているワーキングマザーであったとしても、子どもの「人間力」を無理なく育むことができそうではある。

ところで小学校受験の入試問題のなかには、「幼少期にこの問題を解かせる意味はいったいなんなんだろう?」と疑問を抱かざるをえないようなものが少なくないのだという。しかし、それらには一つひとつ意味があるのだそうだ。

単純に問題を解くことだけが大事なのではなく、問題が解けるようになるまで試行錯誤するプロセスが重要だということ。つまり、そのプロセスのなかに「考える力」「忍耐力」「向上心」「達成感」を得られるチャンスがあるということだ。

そのため、問題の趣旨や意味をくみ取ったうえで、親が子どもを導いてあげることが大切なのだと著者は言う。その問題を解かせることの目的も理解していないまま、ただがむしゃらに教えたところで、その問題の本質が子どもに伝わるはずもないわけである。

受験勉強を単なる「受験勉強」で終わらせるか、子どもの「人間力」の向上に結び付けられるかどうかは、親の力量にかかっています。どんなペーパーの勉強でも、机上の学習にとどまらせないことを心がけましょう。(23ページより)
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