NYダウの上値のメドはどれくらいなのか?

日本株の上昇を決めるのは結局アメリカ市場

だ日本株はどの程度上昇する可能性があるのか。カギはやはりNY市場の動向だ(写真:gandhi / PIXTA)

2019年の株式市場も折り返しを迎えた。日経平均株価は年初来高値2万2362円をピークに、終値ベースで約8%調整する場面もあったが、上半期は総じて右肩上がりの上昇トレンドを描いている。それだけに安値2万289円を底とする戻りを継続できるかが、当面の焦点となりそうだ。

一方で、長期のローソク足である月足を見ると、12カ月移動平均線と24カ月移動平均線はデッドクロスしている。エリオット波動での短期間の5波動構成では順調な戻りをみせている日経平均株価だが、このデッドクロス示現で重要な正念場を迎えている。

ただし、デッドクロスではあるものの、現在も長期の24カ月移動平均線が上昇基調を維持している点は心強い。実際、この12カ月・24カ月線のデッドクロスは2016年にもみられたが、のちに解消された。今回も、一気に奪回するための期待材料が少なくとも2つはあると考える。

NYダウは2万8000ドルを目指す展開も 

まず期待材料のひとつ目は、為替市場の円高一服があげられる。ドル円相場は一時1ドル=106円台まで円高が進行したものの、いったん転換点を迎えた可能性が大きい。需給面で見ても、6月末は四半期とも重なり、実需の円買いドル売りが増えていた可能性が高い。実際、こうした動きは為替市場のサイクルにも反映されており、四半期末を境にトレンドが変わるパターンは少なくない。1ドル=109円近辺まではチャート上の節目も少なく、ドル高に向かうリバウンドのパワーだけでも十分に戻せる水準だと考える。

二つめ目は、アメリカ株の市場の堅調さが維持されそうなことだ。NYダウは取引時間中の最高値を更新したとはいえ、2018年1月高値以降の高値保ち合いを上放れるには至っていない。

しかし、比較的浅い押しを経て高値更新を実現した今回は「三度目の正直」となる期待が大きいとみる。株式市場が上値抵抗ラインからの上放れを認識する段階では、4月高値形成後の約1500ドル幅の下げを「倍返し」とする2万8000ドルを目指す展開も意識されそうだ。今の株価水準には割安感こそないものの、アメリカの米利下げ期待が持続している間は金融相場の色彩が強まり、結局は割高ゾーンを堂々と突き進む展開も想定できる。

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